高知県出身の植物学者・牧野富太郎の人生をモデルにしたオリジナルストーリー『らんまん』。植物をこよなく愛する主人公・槙野万太郎(まきの まんたろう)が、幕末から明治、大正・昭和の時代を生き生きと駆け抜ける姿を描きます。今回は、西村寿恵子を演じる浜辺美波さんのインタビューをお届けします。東京で万太郎(神木隆之介)と再会した寿恵子。これまでの印象的な場面について振り返っていただきました。
第7週で、寿恵子は万太郎から牡丹(ボタン)の絵をもらいます。演じてみて、いかがでしたか?
最初に絵を見たとき、すごく美しくて驚きました。このとき寿恵子は17歳で、自分の意志はありつつも、何がやりたいのか、この先どうしていきたいかというのがまだあいまいな時期。そんなときに万太郎さんから牡丹の絵とともに背中を押す言葉をもらって、自分とは違う見方で道を切り開こうとする姿がとてもまぶしく思えました。
その後、「鹿鳴館に行ってみたい」と話す寿恵子ですが、母・まつ(牧瀬里穂)に反対されてしまいますね。
そうですね。でもお母さんからの愛は、すごく受け取っていました。父を亡くした後、一人で寿恵子を育てるまつさんの生き方はとてもかっこいいです。母と娘、二人でともに生きていく強い絆のようなものを感じます。まつ役の牧瀬さんは、ふだんはすごく柔らかい方ですが、おっとりされているときの目と、まつさんとして寿恵子の人生を心配しているときの目が全然違っていてすごいなと思います。
第8週では、万太郎が来るのを待ち遠しく思う寿恵子の姿が描かれました。そしてようやく現れた万太郎は、寿恵子のおかげで図鑑を作るという夢を見つけますね。
万太郎さんのクシャッと笑うあの笑顔が忘れられなくて、どんなときも思い出してしまうのだと思います。すでに恋に落ちているのかもしれませんが、寿恵子自身はまだ気付いていないんじゃないかな。
万太郎さんが、図鑑を作って日本中の草花を絵と文で伝えたいと語るシーンはすごく印象的でした。はたから見たらとても無謀なことのように思えますが、万太郎さんは心の底からできると思っている。衝撃でしたし、それくらい植物が好きなんだという思いが伝わってきました。そんな個性的な万太郎さんの夢を聞いて、寿恵子としてはそんなことできないと閉鎖的に考えるのではなく“おもしろがる”というのが、これからの二人の関係性の原点だと思うので。寿恵子自身も楽しんで、見守りたいなと思います。
第9週では、新しい世界に足を踏み入れた寿恵子ですが、今後の見どころを教えてください。
新しくて見たこともない洋服や建物、そしてダンス。最初はちょっと引っ込み思案な部分もある寿恵子ですが、そこからどのように変化していくのか。そしてすごくおもしろい、目の離せないキャラクターもいますので、ぜひ楽しんでいただきたいです!