8/13(土)よる10:00から放送の特集オーディオドラマ『さざ波のみち』、出演者によるコメントをご紹介しています。
今日お届けするのは、旅の青年クマゴリ役を演じていただいた入野自由さんのメッセージです。
【入野自由さんメッセージ】
自分が行くべき『路』を只ひたすらに行く青年、クマゴリを演じました。
行動力があり、心優しいクマゴリ。明るく真っ直ぐで悩みなんかないような印象でした。
しかし、彼自身の抱えているものは大きく、それが明らかになった時、どう向き合っているのか、向き合っていくのかを明かすシーンがあります。
それを台本で読んだ時、『ハッ』としました。改めて突きつけられたような気がしたのです。
それが何なのか。ぜひ聴いてお確かめください。
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入野自由さんの声とお芝居によって造形されたクマゴリには、何かを思い定めた若者の真っすぐな魂を感じます。
昨日の記事の中で、今回の作品を「みずみずしいガール・ミーツ・ボーイの物語」と申し上げました。
井上小百合さん演じる主人公トトメにとって、九州の肥後の国から奈良の都を目指して旅する青年クマゴリとの出会いは、世界が色を変えるくらいの大きな出来事となります。
実はクマゴリは、脚本の相良敦子さんが万葉集の歌に登場する実在の人物から着想を得て生み出した人物です。ぜひこのドラマで、絶え間なく流れる波の音に包まれながら、クマゴリという若者との出会いを追体験していただければと思います。
特集オーディオドラマ『さざ波のみち』キャストボイス、次回はヒロインの父、宿奈麻呂(スクナマロ)役の平田広明さんからのメッセージをお届けします。
特集オーディオドラマ『さざ波のみち』
~あの雲の先 薄日さす野の路 百重の山並み 翡翠の鈴の白馬ゆく~
【NHK FM】
2022年8月13日(土) 午後10時~午後11時(全1回)
★「聴き逃し」配信あり(放送から1週間)
【出演者】
井上小百合 入野自由 平田広明 中河内雅貴
彩乃かなみ 末次美沙緒 林次樹 粟野史浩
チョウヨンホ 常住富大 安藤紬
【作】
相良敦子
【音楽】
菅野由弘
【スタッフ】
技術:今井雄基
音響効果:今井裕
制作統括と演出:藤井靖
【あらすじ】
奈良時代、国土の東西を結ぶ大規模な道が造られ、その要所には、馬が鈴を鳴らして行き交い、朝廷と地方の国府との間で情報を伝達するための駅逓制度が整備されていた。言わば古代の“道の駅”である。
物語の舞台は、瀬戸内海に臨む安芸の国(現在の広島県)。宮島の対岸に暮らす少女トトメ(井上小百合)は、肥後の国から旅してきたクマゴリ(入野自由)たちと出会う。駅家(うまや)の長である父、宿奈麻呂(平田広明)は、無位無官の一行を宿泊させることを拒むが、せまる嵐の気配にトトメは独断で彼らを泊まらせる。そのことが、思いがけない運命をもたらすとも知らずに……。
万葉集に収められた歌から着想を得て繰り広げる古代ロマン。