子育て世代に知ってほしい「防災」の大切さ

NHK
2023年7月28日 午後5:58 公開

出演:愛媛県防災士

菊地 円さん

(2023年7月28日(金)放送)

防災士になった理由

 私は去年、防災士になりました。理由は「子供のため」が1番です。
地区の回覧板に〝防災士の募集〟があり、夫婦で受講し防災士になりました。
 当時1歳と3歳の子供がいて、まだ小さく、実際に避難となった時、どうすればいいのか、もし夫が不在で私が幼い2人を連れて避難するとなると、パニックになると思ったんです。さらに、子供のために少しでも知識を身につけたくて、防災士会にも入会しました。

子供と一緒に防災を学ぶ

 子供たちが通っている〝白浜保育所〟では、毎月避難訓練を行っています。
それも、津波、地震、火事とそれぞれの訓練に0歳児から参加しています。
 5歳の娘に「きょうの避難訓練は何したん?」と聞くと、「きょうは津波の訓練やったけん、年少さんとお手てつないで階段上がったんよ~!」と話してくれたことがあります。
 他にも、地震の時には机の下に隠れ、頭巾をかぶって外に出る。火事の時には手で口を覆う、なども話してくれました。
 下の子も「お手てこうして、お外に行く!」と話してくれ、こんなに小さい子でも〝訓練〟というのが分かっているんだと、ビックリしました。
 中でも私が一番ビックリしたのは〝津波〟という言葉を知っていることです。
意味は分かっていませんでしたが、それほど現代では、津波が当たり前になっているのだと思いました。私が子供の頃にも避難訓練はありましたが、〝津波〟から身を守る訓練もありませんでしたし、言葉も知りませんでした。
 そして今月に入り、大雨による被害が各地で起こり、子供達と一緒にニュースを見て「八幡浜もこうなったらどうする?」と、一緒に学ぶことが多くありました。

子育て世代の防災士を増やしたい

 どの親御さんも、子供のために日々生活していると思います。
防災士会に入会すると、各地で起きた被害や対処法など、学ぶことが沢山あります。
この学びが身につき、災害が起きた時でも対処できれば、子供達を守ることができ、そして他のことにも目を配ることが出来るのではないかと思います。
 防災士になったら〝すぐに被災地へボランティアに行かないといけない〟〝何か活動をしないといけない〟と思っている方が多いと思いますが、そうではなく、まずは自分自身に知識をつけ、〝子供達を守ろう!〟からスタートしてもいいと思います。
 私も防災士になり2年目で、胸を張っては言えませんが、一度もボランティア活動へ参加したことはありません。特に県外となると、子供の事もあり難しいのが現状です。ですが、地域の防災士として学んだ知識を地域の方々に伝え、皆で取り組む!これも防災士としての役目だと思います。実際、地域の災害パトロールなどの活動をしています。
 現在、子育て世代の、特に女性の防災士が少ないです。
〝防災士になる〟ではなく〝子供のため〟〝子供たちと一緒に防災に関わる〟ような気持ちで、防災士になっていただければと思います。

これから取り組みたいこと

 私の住んでいる愛媛県八幡浜市の楠町地区は、山と海に囲まれた場所です。
土砂崩れなどの自然災害の把握のため、ドローンを購入し、地域のパトロールとして公民館役員の方と私たち夫婦で練習に励んでいます。子供たちのためにも、住みよい環境を作るのが、私たち大人の役目だと思っています。
 また、子育て世代だからこそ気付くことが多くあります。
その1つは、「防災グッズの値段」です。どれを見ても、正直高いです。
高性能だから仕方がないことではありますが、防災グッズよりもいま必要なもの、子育てに必要なものに手が伸びてしまいます。
 実際に子育て世代に聞いてみましたが、ほとんどの方が防災グッズの準備をしておらず、その理由は「高額なこと」でした。
 県や市、自治体による配給など、何か方法はないか。そのような取り組みにも今度関わっていければと思います。