防災研修で知った「身近な防災のヒント」

NHK
2023年10月20日 午後5:58 公開

出演:NPO法人 日本防災士会高知・防災士

岡本 雅子さん

(2023年10月20日(金)放送)

防災士さんと一緒に学ぼう災 in 高知

 前回(2023年6月)、「身近なもので防災グッズができる」といったお話をさせていただきましたが、今回は、防災研修で知った「身近な防災のヒント」についてお話ししたいと思います。
 先月(9月)9日、私の所属するNPO法人日本防災士会高知では、高知市南部健康福祉センターで「防災士さんと一緒に学ぼう災 in 高知」という研修会を開きました。
 この研修会は、防災士会の会員だけでなく、防災に興味のある人、地域で活動している人など誰でも参加できる研修でした。
 また「この時間だけ来られる」「この演目だけ聞きたい!」といった方も参加OKという「選択型一日研修」のプログラムで、15人の参加がありました。
 内容は、日本赤十字社高知県支部の協力もあって充実したものになりました。
 午前中は「熱中症について」「災害時に自動車で出来ること」、昼食時は「こんなもので防災食になるんだ!」などでした。
 午後は「押さえておこう!地震防災講座のポイント」「あなたも避難所運営ゲームに参加しよう」「防災グッズの指導法に挑戦」など、盛りだくさんとなりました。

印象に残った熱中症対策

 いろいろなプログラムのなかで特に印象に残ったものは、午前の部では、やはり「熱中症について」ですね。
 この夏は特に、猛暑・酷暑ともいえる日々が続いていたので、防災士のスタッフより、熱中症も一種の災害かも⁉という話がありました。
 日本赤十字社高知県支部の救急法冊子を使って、脱水や熱中症の症状、その対策法を参加者で学習しました。
 そのなかで、自分が熱中症かどうかを簡単に知る方法も学びました。
経口補水液を飲むだけで、判断が簡単にできるんです。
 コップに入れた経口補水液を飲んで「美味しい!もっと飲みたい」と感じたなら、熱中症。「おいしいなあ」くらいなら、脱水気味。「これは美味しくない、こんなもの飲めない」なら、その人の体は補水できている、つまり正常な状態だそうです。
 15人の参加者の中で正常な状態の方は、なんと3人だけでした。危険な状態の人が多かったんです。
 また補足ですが、熱中症対策には水分だけでなく塩分も必要なので、気を付けてください。経口補水液と一緒に塩タブレットも備えておくといいと思いますよ。  

目からうろこの防災調理!

 防災士の一人が、1時間半ほどで「防災食のフルコース」を作ってくれました。
前菜は、まずサラダとして、地元・高知産のレタスを手でちぎったものに、ツナの缶詰と、手で砕いたポテトチップスを混ぜ合わせたものをいただきました。
 さらに添え物として、すりこぎ棒でつぶした高知産キュウリに、塩昆布と、調理バサミで切った「かば焼き風味の駄菓子」のマヨネーズあえが出てきました。
 メインは2種類のパスタです。
一つ目は「和風パスタ」です。パスタと、マツタケ風味のお吸い物の素を混ぜたものです。二つ目は「明太子パスタ」です。パスタと「明太子味の棒状の駄菓子」を粉々にして混ぜたもの。
 デザートは、牛乳に「フルーツ風味のデザートの素」を混ぜた、牛乳ムース風のものをいただきました。
 「家にあるもので災害時にもすぐ作れるし、割とおいしい!」ということがわかりました。
 そして驚いたことに、包丁を使っていないんです。手でちぎったり、崩したり。道具は調理バサミとすりこぎ棒だけでした。これなら子供でもできるでしょうし、参加者からは、目からうろこです!と声が上がりました。  

好きなものを楽しみながら備えよう

 今回の研修会では、身近な物で熱中症かどうかをチェックできることや、日頃は子供たちなどのお菓子として買っているものが、いざというときには美味しい料理になることを知りました。
 そういう点では、普段からそれぞれの家庭にあった好きなものを備えておくのが大切だとも思いました。
 備蓄したものは消費期限内に使って、その都度新しいものをストックしていく「ローリングストック」をぜひ検討してみてください。
 いざというときのために、いろいろなレシピを開発するなど、楽しみながら備えるのもいいかもしれません。