演出の吉田です。
9月3日(土)から始まりましたFMシアタ-『ヘルプマン -俺たちの介護物語- 』。
このシリーズはFMシアター「初」の連続5回!
10月8日(土)まで若き介護士たちが「理想の介護」を目指し、巨大社会福祉法人マンモス・ケアとたたかいます(聴き逃し配信は10月15日まで)。
今回は、第2回からの出演。特別養護老人ホーム「はーとらんど」に入居する宮園マチコ(市毛良枝さん)の息子・宮園知樹役の津田寛治さんからのメッセージをお届けします。
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【津田寛治さん メッセージ】
介護が益々みぢかになってきた昨今、
その第一線で活躍されているヘルパーの方々の奮闘記を
リアルに描いたラジオドラマです。
素晴らしいメンバーで物語を紡ぎました。
是非お聴き下さい!
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介護をする人、される人……その狭間に立つ「介護家族」もこのドラマの重要な主役。
さまざまな人々の価値観でこの介護社会は成り立っています。
(第3回からは「小劇場ブーム」を巻き起こした高田聖子さんも「介護家族」としてご出演!)
美容師であるマチコさん、その女手一つで育てられてきた知樹。幼いころに父を亡くし、暴走族に入り、散々迷惑をかけてきたことで、母に対する思いは人一倍……特養「はーとらんど」に入居させているが、認知症の母が不当な扱いを受けているのではないか、その思いで職員に対する不信感が強く、次第次第に恩田百太郎(浅利陽介さん)にも不信感を抱くように……。
個々人のバックグラウンドで介護に対する思いは変わります。百太郎に対する不信感も、実は百太郎が「はーとらんど」に入る以前に母が受けた介護に対する介護の不信感から芽生えたものかもしれません。しかし現場の百太郎たちは、不信感に対しては行動を見せることでしか応えることはできない。
母に対する思い、百太郎たちに対する思い、津田寛治さんがその偽りのない相克をエッジの効いた色彩でリアルに演じ、百太郎、小池桃代(瀧内公美さん)がしっかり受け止めたことで、この介護社会が抱える問題が第2回からハッキリ描き出されました。
知樹の物語は第4回まで続きます。
その第4回での芝居……シーンを覆う、通奏低音のような知樹の泣き芝居には、現場の副調で「さすが、津田寛治!」の声が上がりました。
直近のFMシアター『昭和から来た男』でも、この社会が抱える矛盾を描き出していただいた(ご自身、画才にも長けておられ、『日曜美術館』にご出演されるほど)、全身俳優・津田寛治さん、今回も感謝です。
FMシアター「ヘルプマン-俺たちの介護物語-」(全5回)
~ひとは最後まで輝き続ける~
【NHK-FM】
2022年 9月 3日(土)よる10時~10時50分(第1回「ヘルプマン覚醒!」)
(第1回と第2回の間のみ1週間あきます)
2022年 9月17日(土)よる10時~10時50分(第2回「希望は、あるか?」)
2022年 9月24日(土)よる10時~10時50分(第3回「極楽へ行こう!」)
2022年10月 1日(土)よる10時~10時50分(第4回「告発」)
2022年10月 8日(土)よる10時~10時50分(最終回「そして、夢へ」)
★「聴き逃し」配信あり(放送から1週間)
【原作】
くさか里樹
【脚色】
井出真理
【介護指導】
加藤忠相(第1回~第3回)
鈴木真(第4回・最終回)
【ホストクラブ指導】
手塚マキ
【スタッフ】
制作統括 : 藤井靖
技術 : 山賀勉 大塚茂夫 山田顕隆 木本耕平
音響効果 : 菅野秀典
選曲 : 石原慎介
演出 : 吉田浩樹
【出演】
浅利陽介 渡部豪太 瀧内公美
かたせ梨乃 高田聖子 小手伸也 左時枝
高橋長英 市毛良枝 津田寛治 片岡礼子
大方斐沙子 藤本沙紀 蔵下穂波 渡部紗弓
梅沢昌代 朝倉伸二 永嶋柊吾 小山剛志
野村昇史 名取幸政 有福正志
高間智子 福井裕子 三沢明美 元井須美子
園山敬介 外崎友亮
【あらすじ】
介護に「夢」を持つ若き3人の介護士、恩田百太郎、神崎仁、小池桃代が「理想の介護」を目指し、介護のマニュアル化を進めるマンモス・ケア・グループと闘う連続5回シリーズ。
介護の現場は慢性的な人手不足……その問題を解消するため、社会福祉法人マンモス・ケアは食事・入浴・排泄の三大介護の「完全マニュアル介護」を推し進める……食事・入浴は個別に対応せず、トイレ誘導拒否なら紙オムツ。
しかし、それで利用者さんは幸せなのか? 利用者さんに喜んでもらわなければ、俺たちだってツマんねぇだろうが!?
デイケアで、特別養護老人ホームで、そして在宅介護の各現場で、若き3人の介護士は、家事・内職はじめ、利用者さんの希望をかなえる「個別ケア」で「理想の介護」を目指す。
ホストのヘルプから介護のヘルプマンへ。百太郎たちの介護物語が始まる。