5月20日(土)夜10時から放送のFMシアター『扉を開ければ そこは』、全出演者の皆さまからの声をお届けしています。
【鈴木壮麻さん】メッセージ
一話完結のこの作品、今回は一日だけの皆とのひと時と思っていたが、嬉しいことに収録の前日に読み合わせの機会に恵まれた。台本を手にしてから数週間、出演者各自が試行錯誤して来た台詞を皆で合わせるのだ。「まずは一度、止めずにやってみましょう!」と言う演出家の言葉に「何だか劇団みたいだね」と僕。隣に座る平埜くんがニコッと笑顔を見せる。と、次の瞬間彼はオンラインゲームの世界へ飛び込んで行った。僕にとって、ラジオドラマの現場で50分の作品を一気に読むのは初めてのことだったのだが、物語のグルーヴをトータルで感じられる、新鮮でとても楽しい、実に楽しいひと時だった。作者と演出家による説明と修正の作業も創造的で心地良く、皆の表現にワクワクしながら共鳴し共感し、物語を慈しむ素敵な一日となった。翌日の収録が和やかな笑顔に包まれたのは勿論のこと!
放送を通して皆さまにどのような情景をお届け出来るのか、今から楽しみで仕方がありません。一人でも多くの皆さまにお愉しみ頂けますように!
「青春アドベンチャー」でもお馴染みの鈴木壮麻さん。普段は日比谷などの大きな劇場で上演されるミュージカルを中心にご活躍ですが、歌のない台詞劇にも熱心に取り組まれていて、NHKオーディオドラマの現場にも、その卓越した技量とお芝居へのあふれる愛情を注ぎ込んで下さっています。
今回は真剣さゆえに暴走してしまう、悩め父親・則夫役を、ちょっとコミカルな味わいも織り交ぜつつ、あたたかく造形して下さいました。
『扉を開ければ そこは』キャストボイス、次回は毬谷友子さんからのメッセージをお届けします。
『扉を開ければ そこは』(全1回)
~世界は俺を置き去りにして、どんどん先へと進んでいく。~
【NHK FM】
2023年5月20日(土)午後10時~午後10時50分(全1回)
★「聴き逃し」配信あり(放送から1週間)
【出演者】
平埜生成 鈴木壮麻 毬谷友子 奥田一平
中村彰男 細見大輔 常住富大 岩男海史
【作】
細見大輔
【音楽】
木原健太郎
【スタッフ】
技術:増子留偉
音響効果:太田岳二
制作統括と演出:藤井靖
【あらすじ】
2年前、プロジェクトのリーダーを任されたものの思うように結果を出せず、皆の前で上司に罵倒されたことをきっかけに会社を辞め、自宅の離れのプレハブ小屋に閉じこもるようになった礼文(平埜生成)は、もう2年もオンラインゲームに明け暮れる毎日。ゲームで一緒に闘うメンバーが、今の人間関係のすべてだ。
息子のことを案じながらも、どうすることもできず見守る父・則夫(鈴木壮麻)と、小屋に食事を運び続ける日々を嘆く母・雅美(毬谷友子)。この現状を抜け出すため則夫は、ちょっとフツウじゃない家族旅行を計画する……。「第36回NHK名古屋放送局 創作ラジオドラマ脚本募集」で佳作入賞した脚本をオーディオドラマ化。