5月20日(土)夜10時から放送のFMシアター『扉を開ければ そこは』、全出演者の皆さまからの声をお届けしています。
【細見大輔さん】メッセージ
上司役及び今回の作品を書かせていただきました、細見大輔と申します。
収録現場は終始にぎやかで、特に鈴木壮麻さんと毬谷友子さんの掛け合いは、芝居中も、芝居以外でも
本当に漫才を見ている(聴いている)ようで最高でした!
今から20年前になりますが、北海道を一人旅した時、この物語の舞台となる礼文島に訪れた事があります。
そして、礼文島の宿泊施設で偶々知り合った「礼文」君と意気投合し、なぜか二人で島の最北端を目指し6時間かけて歩く事に……
若かったからなのか、それとも旅のハイテンションのせいだったのか、今考えても、なぜ徒歩という選択をしたのかわかりません。
あの時の無茶苦茶な感じ、そして辿り着いた後の開放感、
そんな雰囲気がこのドラマで少しでも感じていただければ幸いです(とは言え、6時間徒歩の話ではありませんが)。
この作品に関わって頂いたキャストの皆様、スタッフの皆様、執筆を邪魔しつつも僕を癒やしてくれた愛猫に、深く感謝いたします。
舞台を中心に俳優としてご活躍の細見大輔さん、NHKオーディオドラマにも数多くご出演いただいています。今回は主人公・礼文の勤め先の上司役も演じていただきましたが、何より脚本を書いた作者として初めてのご参加です。
この作品は、「第36回NHK名古屋放送局 創作ラジオドラマ脚本募集」で佳作に入賞した脚本がベースになっているのですが、最初に執筆されてから時間が経っていることもあり、今回の放送を前提に打合せを重ね、推敲をお願いしました。細見さんの演技への情熱と同等の、あるいはそれすらも上回るような創作に対する執念のようなものが、この物語には注ぎ込まれています。
細見さんが生み出した愛すべき登場人物たちと、彼らが発する言葉とともに、想像力の旅を楽しんでいただければ嬉しいです。
『扉を開ければ そこは』キャストボイス、次回は常住富大さんからのメッセージをお届けします。
『扉を開ければ そこは』(全1回)
~世界は俺を置き去りにして、どんどん先へと進んでいく。~
【NHK FM】
2023年5月20日(土)午後10時~午後10時50分(全1回)
★「聴き逃し」配信あり(放送から1週間)
【出演者】
平埜生成 鈴木壮麻 毬谷友子 奥田一平
中村彰男 細見大輔 常住富大 岩男海史
【作】
細見大輔
【音楽】
木原健太郎
【スタッフ】
技術:増子留偉
音響効果:太田岳二
制作統括と演出:藤井靖
【あらすじ】
2年前、プロジェクトのリーダーを任されたものの思うように結果を出せず、皆の前で上司に罵倒されたことをきっかけに会社を辞め、自宅の離れのプレハブ小屋に閉じこもるようになった礼文(平埜生成)は、もう2年もオンラインゲームに明け暮れる毎日。ゲームで一緒に闘うメンバーが、今の人間関係のすべてだ。
息子のことを案じながらも、どうすることもできず見守る父・則夫(鈴木壮麻)と、小屋に食事を運び続ける日々を嘆く母・雅美(毬谷友子)。この現状を抜け出すため則夫は、ちょっとフツウじゃない家族旅行を計画する……。「第36回NHK名古屋放送局 創作ラジオドラマ脚本募集」で佳作入賞した脚本をオーディオドラマ化。