『青髭公の五番目の花嫁』加藤和樹さん

NHK
2022年5月8日 午前11:25 公開

5/23(月)から2週にわたって放送の『青髭公の五番目の花嫁』、今日はガデル・マグダヌール公爵を演じていただいた加藤和樹さんからのメッセージをお届けします。

【加藤和樹さん】メッセージ

青春アドベンチャーには今回で2度目の参加になります。「青髭公の五番目の花嫁」…多くの芸術作品のモチーフとなっている作品を今回、吉田小夏さんの脚本、日高哲英さんの音楽で新たな物語として現代に蘇ります。

童話のイメージでは怖いのかな?と思っていましたが、脚本を読み進めるうちにどんどんのめり込み、切なくも美しく、感動的なラストに胸が熱くなりました。真実の愛が、この作品にはあります。真彩希帆さん演じるリリアナへの、ガデルの不器用ながらも真っ直ぐな想いをぜひ感じてください。

●青春アドベンチャー『ハプスブルクの宝剣』

「青春アドベンチャー」へのご出演は、2020年春の『ハプスブルクの宝剣』以来となります。ちょうど今に続く、コロナによる舞台の上演中止が広がり始めた時期。中川晃教さんが、劇場に足を運ぶ楽しみを失ったファンの皆さんに向け、オーディオドラマのことを「耳劇場」という表現でアピールして下さった感激を鮮明に覚えています。

前回のプロイセン皇太子フリードリヒ役でも今回のガデル・マグダヌール公爵役でも、加藤和樹さんの声のお芝居は、台詞として言葉に顕在化しない陰の部分の感情を細やかな息づかいの端々から感じることができます。

よろしければ周囲の静かな環境で、イヤフォンで耳を傾けていただくことをオススメします。きっと物語世界や登場人物を真彩希帆さん演じる主人公リリアナの心のすぐ近くで追体験していただけるものと信じます。

収録では「この声の響きと息づかいをマイクを通して聴く日を、どんなに待ち望んでいたことか…!」と湧き上がってくる悦びを抑えることができませんでした。いつも周囲を瞠目させるペースで多彩なお仕事に八面六臂の加藤和樹さんに、ぜひとも演じていただきたかったのが、ガデル・マグダヌール公爵なのです。

物語の導入部で真彩希帆さん演じる主人公リリアナと、国境を越えた運命的な出会いを果たすガデル。「青髭公」と異名をとり領民や隣国の民に畏怖を与える存在…。ミステリアスな作品の雰囲気を絶妙に体現して下さいました。

加藤和樹さんと真彩希帆さんの声の共演、どうぞご期待ください。

『青髭公の五番目の花嫁』キャストボイス、次回は真彩希帆さんからの声をお届けいたします。

『青髭公の五番目の花嫁』(全10回)

~命とひきかえに、どんな約束でも守ると誓えるか?~

【NHK FM】

5月23日(月)~27日(金)、5月30日(月)~6月3日(金)

21時15分~21時30分 

★ネット同時配信&「聴き逃し」配信あり(放送から1週間)

【出演者】

真彩希帆 加藤和樹 香寿たつき 鈴木壮麻

伊礼彼方 桜一花 大久保祥太郎 

末次美沙緒 原康義 上野黎也 sara

丸山厚人 大河原爽介

【作】

吉田小夏

【音楽】

日高哲英

【スタッフ】

技術:林晃広

音響効果:澁谷花奈 金本美雨

制作統括と演出:藤井靖

【あらすじ】

この土地には、青髭公の噂を知らない者はいない。深い森に囲まれた城に住む青髭公は、過去に4人の妻を娶ったが、女たちは次々に死んだ。噂では、この土地に古くからある風土病で死んだとか、あるいは青髭公の一族の先祖は吸血鬼で、妻たちが死んだのはそのせいだとか……。

その隣国の町外れで、診療所を営む父を手伝っているリリアナ(真彩希帆)は、ある日、幼い義弟とともに国境の川にかかる橋を渡り、深い森に彷徨い込む。そこで狩りに訪れていた男と出会う。その男こそ、青髭公と呼ばれる領主、ガデル・マグダヌール公爵(加藤和樹)だった。

数々の芸術作品のモチーフとなってきた青髭伝説の新たな扉を開く現代のゴシック・ロマン。