3週間のお休み期間に入っている「青春アドベンチャー」、8月29日(月)放送開始の『軽業師タチアナと大帝の娘』の全キャスト13名の皆さまのメッセージを順次お届けしています。
今回は朝夏まなとさん演じる軽業師タチアナが属する一座の支援者であるブルードフ伯爵をはじめ、さまざまな役を演じて下さった廣田高志さんです。
【廣田高志さん メッセージ】
『軽業師タチアナと大帝の娘』に参加させて頂き感謝致しております。今回色々な役をやらせて頂く中で、毎回それぞれに歴史があり、生活がありと自分なりの想像が広がっていくのを感じられ、とても有意義で楽しく挑む事が出来ました。1話15分という限られた時間の中に、多種多様のエッセンスが散りばめられての全15回。歴史を学び、冒険に心を踊らせ、ロマンスに胸を…と、聞き所満載の"青春アドベンチャー"。
聞いて下さる皆様それぞれの心に沁みる一本となります様に。
今宵も素敵な物語へとお誘い致します。お楽しみに!!!
廣田高志さんは、まさに腕っこきの舞台俳優さん。日本でシェイクスピアの演目が大規模に上演される際、座組みの中に必ず廣田さんのお名前があるのではないかと疑いたくなるくらいのご活躍。「青春アドベンチャー」でも洋の東西を問わず時代ものの作品を中心に数多くお世話になっています。
舞台でもそうですが、オーディオドラマでは「兼ね役」をお願いすることがあります。メインの役どころの他に、いろいろな場面に登場する役名がない人物ひとつひとつを別の俳優さんに頼むのではなく、いくつか兼ねてもらうのです。俳優さんたちのあいだでは、本役に対して兼ね役のほうを「バイト」と呼んだりすることもあるそうです。
それぞれ異なる人物像を短い登場シーンの中で表現していただかなければならず、さりとて別人らしくしようと極端な作り声で演じてしまうとドラマの世界観から浮いてしまいかねません。このあたりの匙加減においても、廣田さんのような熟練の舞台俳優さんは非常に頼りにさせてもらえる存在です。
特に今回は連続15回の物語をキャスト13人の皆さんで表現していただいているので、時にメインキャストの方々にもワンポイント出演の兼ね役をお願いしています。どなたがどんな役の「バイト」をしているか、「聴き逃し」配信で聴き直してみていただくのも一興かもしれません。
『軽業師タチアナと大帝の娘』キャストボイス、次回は桜咲彩花さんからのメッセージをお届けします。
『軽業師タチアナと大帝の娘』(全15回)
~陶酔に身を委ね、大地に渦巻く精霊たちの力を借りて跳べ!~
【NHK FM】
2022年8月29日(月)~9月2日(金)午後9時15分~午後9時30分(1-5回)
2022年9月5日(月)~9月9日(金)午後9時15分~午後9時30分(6-10回)
2022年9月12日(月)~9月16日(金)午後9時15分~午後9時30分(11-15回)
【出演者】
朝夏まなと 野々すみ花
藤岡正明 渡辺大輔 愛月ひかる 石川禅
上口耕平 栗原英雄 川口竜也 塩田朋子
桜咲彩花 廣田高志 大河原爽介
【作】
並木陽
【音楽】
日高哲英
【スタッフ】
演出:藤井靖
技術:浜川健治 林晃広
音響効果:今井裕 柴田なつみ 横山健太
【あらすじ】
18世紀ロシア。亡きピョートル大帝が西への窓を開き、新たな風を取り入れようと築いた都ペテルブルク。急速な西欧化の一方でロシアの伝統を蔑ろにした暴政に対する不満も燻っていた。そんな世相もどこ吹く風、黒革の仮面で顔を覆う軽業師タチアナの陽気な口上が響く。「紳士淑女の皆様、太陽の沈まぬ夏の夜のつれづれに、この一時はあらゆる憂いを忘れ、我らが妙技に酔いしれられませ!」
古い技を受け継ぐ芸能者スコモローフの末裔が、腐敗した権力者の気まぐれから思いがけない危機に陥り、人々との出会いを重ねながらシベリアと帝都を股にかけた冒険を繰り広げ、やがて陰謀渦巻くロマノフ朝の中枢に関わっていくグランドロマン。