6/19(月)から2週にわたって放送の『ラングドックの薔薇』、出演者の皆さんからのメッセージをお届けしています。
【木下祐子さん】メッセージ
突然ですがナレーションやラジオ収録がどれだけ楽しいかを400字でつづりたいと思います!
まず様々なジャンルの精鋭たちは一堂に会する、またベテランからラジオは初めての方もいてアツイ現場!
次に声撮りは5回分を1日で撮るという大変ガテンなお仕事。私は座って喋っているので特等席!必殺仕事人的作業をじっくり見れます。見すぎて自分のタイミングを逃します。
他に、バックに流れるガヤガヤ声を一つのマイクに向かって(台詞が決められていない)自由すぎる台詞を撮るガヤ撮りが…楽しい!
ナレーションは「声を出す裏方」。これも楽しみがあります。
ナレーションは物語のカラーを決定づけ、どう聞いてほしいのか、演出を声で伝える重要な存在です。
黒子のようにキャラクターを支え、音楽と解け合い、リスナーの心の世界を咲かせ、支える。…ワクワクします!
この作品をきっかけにオーディオドラマを好きになっていただけたら嬉しいです。文字数足りな~い!
『ウブヒメ』『天下城』『武揚伝』など、和もの時代劇をお願いすることの多い木下祐子さんに、今回の劇中の「語り」を担当してもらいました。並木陽さんのオリジナル脚本では、『紺碧のアルカディア』以来となります。
舞台劇だけでなく『平家物語』など古典の朗読の活動にも力を入れていらっしゃる木下さんだけに、どこかクラシカルな響きと歯切れの良い口跡で、中世の叙事詩的な雰囲気の作品世界に気持ちよく誘ってくれます。
いつも収録現場を人一倍楽しんでくださる木下さん、ほんの短いシーンですが「語り」ではなく役としてのご登場もありますので、探してみて下さい。
このドラマを制作するに当たって触れた資料の中に、中世のラングドックでは女性の社会的地位が高かった、とありました。とかく時代劇は、洋の東西を問わず男性中心のお話になりがちですが、そこは並木作品らしく今回も様々な力強い女性像が描かれ、ちょうどキャストの男女比も50:50となりました。
『ラングドックの薔薇』、これにて全出演者さんからのメッセージをお届けいたしました。放送は来週6/19(月)からです。どうぞご期待ください。
『ラングドックの薔薇』(全10回)
~俺にはとっくに、騎士を名乗る資格などない。~
【NHK FM】
2023年6月19日(月)~6月23日(金) 午後9時30分~午後9時45分(1-5回)
2023年6月26日(月)~6月30日(金) 午後9時30分~午後9時45分(6-10回)
★「聴き逃し」配信あり(放送から1週間)
【出演者】
海宝直人 廣瀬友祐 坂本真綾 彩乃かなみ
音くり寿 石川禅 今井朋彦 川口竜也
桜咲彩花 廣田高志 秋山エリサ 木下祐子
【作】
並木陽
【音楽】
日高哲英
【スタッフ】
技術:大塚茂夫
音響効果:菅野秀典
制作統括と演出:藤井靖
【あらすじ】
地中海と大西洋に挟まれピレネーの山並みを望む南フランス、ラングドック地方。長きにわたりフランス国王の支配の外で独自の文化と繁栄を誇ってきたが、その豊かな領土を欲した国王による「異端」討伐を名目とした軍勢によって、諸侯は屈服させられていた。
戦いが止んで数年を経た1237年。没落貴族の子弟ペイレ(海宝直人)と幼なじみのギレム(廣瀬友祐)は、“ラングドックの薔薇”と謳われる地方領主マルケジア(坂本真綾)が催す宴席で再会。二人して思いがけない危険な旅に巻き込まれる羽目になる……。
時代の変化に呑まれゆく土地で育った“その後の世代”の若者たちが、迷いながらも自分の道を見つけ出していく姿を描く時代ロマン。