2/6(月)から5回にわたって放送の青春アドベンチャー『マクロプロスの処方箋』、今日は音くり寿さんのメッセージをご紹介します。
【音くり寿さん メッセージ】
初めてオーディオドラマというものに挑戦いたしました。何度も稽古を重ね本番を迎える舞台とは違い、新鮮な感覚のまま全てを収録していくという刺激的で楽しい現場でした。衣装もセットもなく、声の表現だけで広がっていく世界。想像力は無限大なのだと感じられたこの感覚がたまりませんでした。それから目の前で繰り広げられる役者の皆様の台詞の掛け合いに鳥肌がたった場面がいくつもありました。面白かった、もっと挑戦してみたい!と心から思えた収録でした。演出の藤井さんをはじめ、素晴らしいスタッフの方々と役者の皆様とご一緒できました事、大変幸せに思っております。『マクロプロスの処方箋』という名作を鈴木アツトさんがオーディオドラマの為にと、素敵に脚色して下さったものをお届け致します。全5回、毎話どんな展開になっていくのかワクワクしながらご視聴頂けたら嬉しく思います。
宝塚歌劇の愛好家のあいだに「花組に音くり寿あり!」と勇名を轟かせたパフォーマーである音くり寿さん。昨年夏に退団されてからも、早速ミュージカルなど舞台を中心にご活躍中です。
演じていただいたのは、大空ゆうひさん演じる魅惑的なオペラ歌手エミリア・マルティに憧れる駆け出しの歌手クリスティナという役柄です。ドラマの中で歌唱シーンこそありませんが、歌うことの悦び、その限界のない奥深さを真摯に追い求めようとするクリスティナの姿には、音くり寿さんご自身を重ねずにいられません。
鈴木アツトさんによる今回の脚本では、すべての出来事が基本的にクリスティナの眼を通して描かれ、ところどころで通常の台詞とは異なるクリスティナの「心の声」(モノローグ)が登場します。声の色合いの変化に感情の揺らぎを載せるモノローグは、どこか歌にも通じるものがあると思います。クリスティナの「心の声」に耳を傾けてみて下さい。
『マクロプロスの処方箋』キャストボイス、いよいよ次回は主演の大空ゆうひさんからのメッセージをお届けします。
『マクロプロスの処方箋』(全5回)
~エミリア・マルティ。あなたには何か秘密がある……!~
【NHK FM】
2023年2月6日(月)~2月10日(金)午後9時15分~午後9時30分(1-5回)
★「聴き逃し」配信あり(放送から1週間)
【出演者】
大空ゆうひ 音くり寿 鈴木壮麻
石橋徹郎 大久保祥太郎 林次樹
【原作】
カレル・チャペック
【訳】
阿部賢一
【脚色】
鈴木アツト
【音楽】
日高哲英
【スタッフ】
技術:林晃広
音響効果:野村知成
制作統括と演出:藤井靖
【あらすじ】
1922年プラハに現れ、人々を魅了するオペラ歌手エミリア・マルティ(大空ゆうひ)。エミリアに憧れ、自らも歌手を志すクリスティナ(音くり寿)は、ある100年に及ぶ裁判をきっかけに、彼女の秘められた過去に興味を持つが……。
もし死を克服して長命を可能にする不老不死の技術を手にすることができたとしたら、それは人間の存在に何を突きつけるのか? 『山椒魚戦争』など寓意的な想像力に富んだ作風で知られ、『ロボットRUR』ではロボットという概念を創唱したチェコの国民的作家カレル・チャペック(1890-1938)による先駆的な戯曲をベースに、劇作家・鈴木アツトによるオリジナル脚本でオーディオドラマ化。