「北海道 雪裡川 冬」

北海道東部を流れる雪裡川(せつりがわ)は真冬でも凍らない。豊富に湧き出す地下水を集めた川は、水温が外気より高いからだ。冬でも流れ続ける川には、青々と水草が生えアメマスが群れをなし、その小魚を目当てに鳥たちが集まる。凍らない川には、12月でもサケが海から上って来て産卵する。夜、川の浅瀬に集まり眠るのはタンチョウたち。水が苦手なキツネなどの天敵を避けるためだ。凍らない川が育む生きものたちを見つめる。