日本各地の自然の“特徴”と“魅力”を4Kカメラで撮影した珠玉の映像でご紹介!発見と感動の旅にお招きします。
日本最大のカルデラ湖・屈斜路湖では、冬、厳しい寒さにより「寄せ氷」や「フロストフラワー」など氷の造形が現れる。寒さの一方で、湖周辺の、活火山の熱により雪や氷がとけた場所では、何とコオロギが雪景色の中で恋の音色を奏でる。そこは草も生え、鳥やエゾシカも集まるオアシスとなる。さらに地熱が生む温水で湖の一部は年中氷が張らず、水鳥の冬の住みかとなる。冬、火山の恵みを受けながら暮らす生きものたちを見つめる。
鹿児島市から南西へおよそ550キロ、奄美群島の沖永良部島はサンゴ礁が隆起してできた島。周囲の青い海には複雑な海底地形が広がる。冬、海に潜ると、岩場を色鮮やかな魚たちが泳ぎ回っている。水深40メートルの海で出会ったのは、大型魚ギンガメアジの千匹もの群れ。竜巻のように渦を巻いて泳ぐ不思議な行動を見せる。さらに、北の海からザトウクジラがやってきて、子育てに励む様子も見られる。命躍動する冬の海を訪ねる。
札幌市のはずれにかけて広がる野幌森林公園。冬、市民がスノーシューを楽しむ傍らには、生きものたちの暮らす様子が雪面に刻まれている。人が歩くような足跡はキタキツネ。前あしの跡と同じ場所を後ろあしが踏むと二本足のような跡がつく。雪の上に目立つ木くずは、キツツキが樹上で虫を探して木を削った証拠。園内を移動するシカの群れは、林の中をラッセルし不思議な跡を残す。雪の公園に暮らす生きものたちの痕跡をひもとく。
新潟県佐渡。島の中央部に豊かな田園地帯、国仲平野が広がる。秋、田んぼの上空を舞うのは国の特別天然記念物のトキ。この時期、トキに加えて渡り鳥などたくさんの鳥でにぎわう。冬、トキは恋の季節を迎えて求愛行動を始める。そして3月、田んぼの近くの高い木で巣作りを開始するが、しばしば巣の場所を巡って争いが生じる。こうしたトキの暮らしを支えているのは、地元の農家の人たちだ。トキが暮らす佐渡・国仲平野を訪ねる。
富士山のふもとに位置する山梨県の山中湖。湖の周りにはミズナラやカエデなどの落葉広葉樹とカラマツなどの針葉樹が入り混じる森が広がる。秋、湖畔の森では植物の実や種を求めて鳥たちが躍動。湖面はたくさんの水鳥が飛来してにぎわう。冬、森の奥の水場では鳥たちが水浴び。ハイタカもやってくる。一方、伏流水が作り出した小さな川には魚たちが集結。そこにカワウやマガモが飛来して騒ぎが起こる!秋から冬、山中湖を訪ねる。
北海道東部の湖・オンネトー。火山の土石流が川をせき止めできた標高600mもの高地の湖だ。極寒の高地にある湖は、冬のある日一気に凍りつく。氷が湖面を覆い、エメラルド色の鏡となる奇跡の景観が現れる。氷の中には、湖底から出てくるガスの泡が閉じ込められ「アイスバブル」の造形が刻まれる。氷が厚くなり横にも広がりひしめくことで「湖の歌」が聞こえてくる。厳冬の一瞬に表情を変える湖・オンネトーの自然を紹介する。
和歌山県南部、紀伊半島の山並みを縫って流れる古座川は日本有数の清流として知られている。この川を代表する魚がアユ。春、アユは食べ物の藻類を求めて滝を越えて上流を目指す。梅雨時、こんどはボウズハゼが滝の横の垂直な岩を張り付くようにして登る。やがて秋、アユは産卵の時期を迎え、下流の浅瀬に集まる。そんなアユを狙うのはダイサギやミサゴ、さらに海の魚クロダイなどだ。古座川の清流で営まれる命のドラマを見つめる。
十勝平野の広大な農地の中には、防風林が連なる。その中に、この地にかつて多く生えていたカシワの森が残されてきた防風林がある。このカシワの防風林には、花に集まる虫を求めて多くの鳥たちが集まり、カシワの木にあいた樹洞にはシジュウカラやモモンガが暮らす。さらに、防風林の多くは河川敷に広がる森などにつながっているため、防風林が森と森とをつなぐ重要な通路にもなっている。生きものの命をつなぐ防風林を見つめる。
山口県長門市の沖、日本海に浮かぶ青海島。島の北側には荒々しい岩場が続く。ここに暮している鳥がいる。タカの仲間、ミサゴだ。春はミサゴにとって恋の季節。巣を作って、夏にかけて子育てを行う。青海島の海は魚が豊富で、魚を主な食べ物とするミサゴにとって格好の環境なのだ。しかし、秋が深まるにつれて海は荒れ、島の北側の岩場では狩りが難しくなる。ミサゴはどう命をつなぐのか?春から秋、島がつむぐ命の物語を見つめる。
「さわやか自然百景」新春特集!折に触れ、暮らしに寄り添う豊かな自然を見つめてきたこの番組。新春特集ではその中から厳選した場所を、磯山さやかさんが訪ねて人と自然の豊かな関わりを体感します。新潟では日本有数の美しい棚田を訪れ、里山に浸ります。横浜の鶴見川では都市部のバードウォッチングに挑戦!オオタカの狩りにも遭遇します。北海道栗山町では人々の努力で再生された里山の自然を紹介します!