シリーズ「メルトダウン」File.8 18(土)夜10時&19(日)夜9時 放送

NHK
2023年3月9日 午後0:00 公開

【新作のお知らせ】

<シリーズ「メルトダウン」 File.8> 

▼前編 原発事故・危機の88時間

放送:3月18日(土)午後10時~[総合]

後編 事故12年目の“新事実”

放送:3月19日(日)午後9時~[総合]

東京電力福島第一原発事故の直後から、専門家とともに独自の検証を続け、大きな反響を得てきたシリーズ「メルトダウン」。今回は、最新の調査や分析から12年たってようやく見えてきた「安全対策」の根幹に関わる新たな事実に迫る。

【前編 原発事故・危機の88時間】

放送:3月18日(土)午後10時~[総合]

2日にまたがる番組の前編は、事故の全体像を伝える「実録ドラマ」。

歳月をこえて風化しつつある事故の記憶を改めて呼び覚ましてもらうため、2016年に制作したNHKスペシャル「原発メルトダウン・危機の88時間」を再構成、新たな情報を加えて伝える。

元になったのは、1000人を超す関係者の証言や未公開の調書など。事故現場で対応した東電の社員や作業員たちが「死をも覚悟した」という、3つの原子炉がメルトダウンし、放射性物質を大量放出した3月11日~15日の4日間を、科学的検証と合わせて時系列で見ていく。

【後編 事故12年目の“新事実”】

放送:3月19日(日)午後9時~[総合]

後編は、12年たって見えてきた「新事実」に迫る。事故対応の責任者、故・吉田昌郎所長を極限の状態まで追い込み、最悪「東日本が壊滅」とまで覚悟させた2号機。廃炉作業の過程で浮かび上がったのは、2号機の内部で溶け落ちた「核燃料デブリ」の量が、3つの原子炉の中で最も少ないという可能性だ。

このことは、2号機が最も「深刻な状況にある」と感じていた当事者たちの認識と、実際の事故の様相に大きな〝乖離〟があることを意味する。

一方、当時、2号機に比べ冷却が出来ていたと見られていた3号機からは、2号機を遙かに上回る大量のデブリが見つかった。専門家と詳細に分析すると、核燃料を冷やすために欠かせない「水」が、むしろ事態を悪化させていた可能性が浮かび上がった。日本中が固唾をのんで見守っていた「消防車による注水」が、むしろメルトダウンを促進していたという衝撃の事実。

専門家は、事故の際、注水によって、核燃料を冷やすことは、タイミング、量ともに「針の穴を通す」ような、困難なオペレーションが求められると語る。世界を覆うエネルギー危機の中、各国が再び「原発の活用」に舵を切る中で、最新の原発では、「人の判断を介さない、自動的なシステムの導入で周辺住民への影響を最小限に抑える」という潮流も生まれている。

福島の原発事故の最新検証、そして原発を取り巻く現在地を描く。

【アンコール放送】

3.11 あの日から2年 「メルトダウン 原子炉“冷却”の死角」

 再放送:3月11日(土)午前2時14分~(金曜深夜)[総合]

東京電力福島第一原子力発電所の事故が、なぜどのように起きたのか。「メルトダウン」シリーズでは、現場への徹底取材と専門家のシミュレーションから、事故の要因となった新事実を発掘。大きな反響を得てきた。今回、新たな取材から、原発の安全性の根幹に関わる驚くべき事実が浮かび上がってきた。世界最悪レベルの事故は本当に防げなかったのか、検証する。(2013年放送)