つながれ!チエノワ #子育てのもやもや解消(前編)

NHK
2022年6月1日 午後6:06 公開

番組で紹介したアプリの情報や、子育てのチエはこちらから!

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番組のエッセンスを5分の動画でお届けします

https://movie-a.nhk.or.jp/movie/?v=fz76olki&type=video&dir=XAw&sns=true&autoplay=false&mute=false

(2022年5月29日の放送内容を基にしています)

ワンワン「いつも元気なワンワンでーす。今日はちょっぴり夜更かしさんです。おねえさん、今日はすっごくいいお話を聞けるんだって?」

小野あつこさん「そうなの。これまでお母さんやお父さんにコロナ禍での子育ての悩みを、たくさん聞いてきたんだけど、今日は、そんなもやもやをみんなのチエを集めて解消するんですって!」

ワンワン「すごい!やったね!それじゃあ、スタート!」

一人のチエがある人を助け、また別の人のチエが、誰かの背中を押す。一つ一つは小さくても、それが輪になれば、大きな力になるんです!

家事や育児のもやもやを解消するアイデアがないか、呼びかけると、年齢も職業もバラバラ、様々なチエを持つ人達が集まりました。気鋭の若手研究者や外国人エンジニア、そしてロボットプログラマーなどのみなさんで独自のアプリを作って、もやもや解消。

世界各地の専門家も、子どもの脳の発達や言語の習得を研究する立場から、お母さんお父さんが今すぐできるアイデアを教えてくれました。

スタジオでは、子育て中の澤部佑さん(3児の父)と横澤夏子さん(2児の母)からも、意外なアイデアが続々と飛び出します!

つながれ!チエノワ!

<育児×○○ リアルな悩み>

鈴木奈穂子アナウンサー(1児の母・3歳)「まず知ってもらいたいデータがあるんですけれど、クイズです。皆さんインターネットで検索することも多いと思いますが、『育児』という言葉とセットで検索されている言葉のランキング1位が、実は2017年から5年間ずっと同じ言葉なんですけれど、なんだと思いますか?」

横澤夏子さん(2児の母/2歳・7か月)「私がよく検索するのは、『育児×いつ終わる』っていう(笑)」

鈴木アナ「なるほど」

横澤さん「そしたら、『終わらない』って返ってきました」

澤部佑さん(3児の父/8歳・6歳・3歳)「答え出てた」

鈴木アナ「では、1位はこちらです。『疲れた』。ネガティブな言葉が5年連続1位なんですよね。では2位は何かというと・・・」

鈴木アナ「2位が『イライラ』、3位は『イライラ』に・・・」

澤部さん「『旦那』が入ってきてる!」

鈴木アナ「夫にイライラすると検索。大日向さん、この結果は?」

恵泉女学園大学 学長・大日向雅美さん(子どもの発達心理が専門/子2人・孫5人)「納得ですね」

鈴木アナ「では、こうしたことを解消するために、どこから手をつければいいのか。まず1つ目が、夫婦間のもやもや。家事・育児の分担でもめています」

<家事・育児の分担 もめています>

「あー、なんかやる気出ないなー」とソファでだらける夫に、「私はやる気なくてもやってますけど!」と白目をむく妻。

家事をしない夫への苛立ちをユーモアたっぷりに描くこの漫画。9万のフォロワーの支持を集めています。作者の白目みさえさんは、臨床心理士をしながら漫画を投稿しています。自分と夫の、家事への認識の違いを描き反響を呼んだのが、こちら。我が家の家事の種類はいくつあるか、書き出すと・・・。白目さんの200に対して、夫は10だけ。

例えば・・・。

白目さん「このシンクの中のゴミ流すとかが・・・。ここ洗ったことある?食器洗い終わったあととかに」

夫「洗ってるで!」

白目さん「水、じゃーって?」

夫「うん・・・やってると思うけど」

白目さん「ほんま?」

夫「やってない」

白目さん「やってない」

さらに・・・

白目さん「ごめん、ゲームを始める前にさ、洗濯物を片づけてくれる?」

夫「あーはいはい、ちょっと待って」

特にコロナ禍で夫の在宅時間が増えたことで、心のもやもやは増したといいます。

白目さん「夫が家にいる時間が長くなることで、あらが目につきやすくなるというか。『いるならやってよ』という気持ちになることが多い」

家事育児の時間はもともと、妻の方が1日平均5時間以上多かったのですが、コロナ禍でその差がさらに広がったという調査結果もあります。

番組宛てには、「分かる分かる」という女性達のホンネが。

くおんさん(2児の母)「(夫は)掃除、洗濯、料理、じゃあどれなら得意なのか、話し合いをしたい」

TAMAさん(2児の母)「うちはもう本当に昭和のおやじというか、なかなか家事はしないタイプ」

在宅時間が増えた夫は、おうち時間を楽しむために驚きの行動に・・・

TAMAさん「コロナで勝手に自分の部屋でふ化させて、ひよこにして、それが大きくなったニワトリです。コロナ禍で私がいちばん大変だったのは、ニワトリが増えたこと。7羽も」

今回番組では、日頃表に出てこない人々のホンネを知ろうと、インターネットの検索ワードに注目しました。

育児に疲れたりイライラしたりしている女性が、「夫」という言葉とセットで何を検索しているか分析したところ、「嫌いすぎる」「ストレス」「話したくない」などドキッとする言葉が並びました。澤部さんこのデータどう思いますか?

澤部さん「ノーコメントですね」

横澤さん「コメントしてくださいよ、夫代表で」

澤部さん「ちょっと衝撃で。ニワトリ出てきちゃったから、なんにも言えない」

鈴木アナ「でもどうですか?澤部さん自身、そういう妻のイライラとか、心当たりありますか?」

澤部さん「心当たりはありますよ。基本的に仕事でいないですから、3人を妻が見てくれてますんで、そこのストレスというのは感じはします。一応空気を読む仕事してますんで、空気を読むんだけど…」

横澤さん「そういう言葉がよくないですよね、『空気を読む仕事』って」

澤部さん「夫をもう30人ぐらい連れて来ていいですか」

鈴木アナ「横澤さんは、妻のイライラの気持ちはわかる?」

横澤さん「すごくわかりました。うちもずっと夫がリモートなんです。家にいるので、ほんとに麦茶を作る量がとんでもなくて。うち今1日4リットル作ってるんですよ。部活のマネージャーじゃないですか」

横澤さん「今までは会社に行ってたから、麦茶も作らなくてよかったのに。麦茶+ランチね」

鈴木アナ「大日向さんどうですか。こういう女性の本音というのは」

大日向さん「お母さんになった女性が最初につぶやく言葉が、『こんなはずじゃなかった』。その筆頭が、夫に対するイライラなんです。『こんな人と思わなかった』、『この人と一生暮らして大丈夫?』みたいなのがずっと定番だったんですが、それがコロナで増強されていて。麦茶とニワトリまで出るとは思わなかったんですけど(笑)」

<アイデア続々 私のチエ>

「家事育児のもやもやを解消するアイデアをお寄せください」と呼びかけたところ、視聴者の皆さんのチエが集まりました。

おまけさん(1児の母)は、自分のいまのもやもやをすべて書き出して、頭の中をまず整理。その紙をビリビリに破いてストレスも発散しているんだそうです。

“子育てをしながら働く女性”を支援・小早川優子さん「私の解決策は、こちらです。AKY、あなたと結婚してよかった」

このアイデアは、子育てしながら働く女性を支援する中で触れた声から、生まれました。

小早川さん「『あなたと結婚してよかった』という言葉を夫にたくさん使うと、だいたい3日目、もしくは遅くとも1週間目ぐらいから、なぜか朝食を作るというパターンが多いんですけれども、徐々に育児・家事に参加してくることが増えてくる」

澤部さん「ポジティブな言葉かけられたら、ふぁーって舞い上がって、目玉焼き焼いてるんでしょうね、気づいたら」

鈴木アナ「大日向さん、言葉に出すっていうのは?」

大日向さん「言葉に出すことは大事ですけど、妻が夫に言うだけではなく、日本でいちばん欠けているのは、夫が妻に『君と結婚して僕はほんとに幸せだった』とか。時には花束とかね」

横澤さん「AKY+花束ですね」

<アプリでもやもや解消 “負担感”に注目>

家事育児のもやもや解消。コロナ禍で一気に広がったオンラインのつながりを利用して、アプリを開発するアイデアを出してくれた人達もいます。

デジタル技術で社会課題の解決を目指す市民たちのグループです。これまでに東京都の新型コロナ対策サイトや、オンライン学習アプリなど、新たなサービスを生み出しています。

皆さん、年齢や仕事、住む地域も様々。帰宅後や休日にボランティアで参加し、話し合いを重ねながら開発していきます。

小川博教さん(ペットロボット開発者)「私の家でも家事分担って、話題にあがる部分ではあって。うまく解消できるといいな」

小副川健さん(エンジニア)「私自身、アルゴリズムを社会に役立てたい。何かコミットできることがあるのではないか」

開発はオンラインミーティングで進んでいきます。家事育児の分担の不満をどう減らせるのか?

そもそも家事をどう分担することが公平なのか、議論が沸き起こりました。

小川さん(ペットロボット開発者)「すごい時間がかかるとか、すごい疲れるとか、そういったところでも公平性って変わってくると思う」

ALIXさん(エンジニア)「めちゃめちゃ嫌だけど、時間がかからない。まあまあ嫌だけど、時間がかかる。どうやって比較するのか」

議論をリードしたのは、「世界的な課題解決に挑む日本の若手15人」にも選ばれた、気鋭の研究者、五十嵐歩美さん。

五十嵐歩美さん(国立情報学研究所 助教)「何をもって公平とするか。それぞれ好みが違うので・・・」

五十嵐さんの研究では、家事の好き嫌いや、かかる時間も考慮に入れ、公平性を見つけていきます。

同じ掃除でも、人によって負担の感じ方は異なり、この場合、アリスのほうが大きな負担を感じています。家事の割り振りをどう見直せば、お互いの不満を減らすことができるのか、計算で導きます。

開発期間2か月で試作品ができあがりました。

このアプリでは、まず自分達が行っている家事の項目を選択します。次に、夫と妻それぞれが、その家事の好き嫌いや、自分がやった場合にかかる時間を入力します。

すると、それぞれが今、自分が担当している家事にどれくらいの負担を感じているのか、グラフで可視化してくれます。

アプリはさらに、お互いの分担をどう見直すと、公平な負担に近づくのかも提案を行ってくれるのです。

鈴木アナ「アプリの情報や、番組が集めた子育てのチエは、こちらからご覧いただけます」

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鈴木アナ「開発者の皆さんともリモートでつながっています。みなさん、よろしくお願いします。ということで、ちょっと私やってみますね。この朝ごはんの用意が好きか、普通か、苦手か、好き加減を選んで、その朝ごはんの準備にかかる時間などを入力していく。すると右上にコンシェルジュの提案というのがあって、そこを押すと、私とパートナーそれぞれの家事負担度合いが出ます」

鈴木アナ「そして、『理想的な分担』はどうかというと」

鈴木アナ「私の負担も大きく減ったし、パートナーの負担も減ってるんですよね。洗濯物を干す、浴槽を洗う、掃除機をかけるとか、買い物、料理するとか、これだけ家事をチェンジすれば、これだけ負担が変わる。今の家事分担から比べると理想的な分担に」

横澤さん「目で見えてわかるっていいですね」

鈴木アナ「すごいなと思うんですけれど、五十嵐さん、これすごくに難しかったんじゃないかと思うんですが、どうでした?」

五十嵐さん(国立情報学研究所 助教)「どうすれば公平感が伝わるかなっていうのは、すごい議論になりました。円グラフにするっていうアイデアとかは、実は1週間前ぐらいに出てきて」

ALIXさん(エンジニア)「円グラフっていうのは、みんなわかりやすいかなと思っていて、数学がわからない人でもその負担がわかる」

澤部さん「ものすごい発明じゃないですか?これで研究者の方たち、結婚されてる方もね、いると思いますけど、研究に没頭しすぎて、そこの家庭がギスギスしてないか心配ですけど(笑)」

鈴木アナ「ちなみに横澤さんは、どういうふうに家事の分担をしてますか?」

横澤さん「私が寝たら、そのあとは全部やってって、丸投げしてます。夫には寝る前に、やることをやってもらって、私は朝起きてから、朝番っていう感じ。話し合いでそうなりましたね」

澤部さん「すごいちゃんとしてるじゃん」

横澤さん「でも、不満はまだたくさんあるんですよ」

澤部さん「僕は掃除と洗濯が好きなんで、やっぱり好きなのをやっちゃってますね。そうなると妻も掃除と洗濯が好きな可能性ありますもんね。しんどいのだけ残しちゃってる可能性があるから、これはよろしくないんだなと今感じましたね」

大日向さん「今までの量の分担、分け前だけで争ってたわけですよ。妻は、やってくれない。夫は、こんなにやってるのに評価してくれない。でも評価って、量だけではなく質を入れなくてはいけないってことですよね。そこはすごく勉強になりますね」

澤部さん「すっごいやるんですよ、洗濯。すっごいやりますけどね(笑)」

横澤さん「めちゃくちゃ必死に言うじゃないですか」

澤部さん「洗濯が減っていくのが、見るのとか楽しいんですよ。好きなんですよ」

大日向さん「洗濯機がやりますもんね」

澤部さん「そうですね。あれ、別に俺じゃないか。洗濯機ですもんね(笑)」

<夫婦でギスギスしてしまう 悩みや不満を伝えるチエ>

今回番組には、ある夫婦がそろって声をよせてくれました。家事育児の分担を話しあおうにも、いつもギスギスしてしまうという悩みでした。

ゆかさん(1児の母)「私が言ったことに対して、答えを出そうとするんです。『違うよ』みたいな。共感しときゃいいのに、すっごいイライラしちゃって」

夫・しげさん「別にケンカをするつもりで言ってないときでも、強く返されると、こっちも『今日は言わない方がいいのかな』と思うことは、結構ありますね」

育児に疲れたり、イライラしたりしている男性が、「妻」という言葉とセットで、何を検索しているか分析したところ、「怖い」「嫌いすぎる」といった声の一方で、「妻のイライラどうすれば」「不仲を解消したい」という思いもあるようです。

お互いの悩みや不満を、もっと話し合いたいと願う夫婦がいます。ネット漫画家の犬犬(いぬいぬ)さん。妻と2歳の子どもを育てる奮闘記を漫画にしています。フォロワー数が20万をこえる犬犬さんの漫画。去年、子育ての漫画に関するツイート総数をいっきに押し上げました。

犬犬さんの妻は4月に育休から職場復帰。いまは夫婦共働きでの育児です。

犬犬さんの妻「復帰しちゃうと、生活リズムがずれちゃって、私が子どもと先に寝ちゃって、寝たあとに帰ってくることもあるので、話し合う時間がほとんどなくて」

子育ての忙しさは想像以上。子どもの発熱で仕事ができなかったり、在宅勤務中に保育園から呼び出されたり・・・。話し合いたいことは山ほどあるのに、生活リズムが合わず、すれ違いを心配しています。

犬犬さん「顔を合わせている時間が減ったので。衝動的に『俺ばっか大変だな』みたいな。でも妻も言いたいことは、結構あると思う。言わないので、かなりため込んでいる。『ため込んだやつがあふれたら、もう元には戻らない』という話も聞くので、そういうのは避けたいと思っています」

夫と妻のすれ違いを減らすアイデアはないか。このもやもやにも、アプリ開発で挑む人たちがいました。面と向かって不満を伝え合うとケンカになりがち。それをどう避けられるのか?

まず自分が、不満や愚痴など、相手に知ってほしいホンネを、白目みさえさんのイラストに書き込みます。

これを相手がクリックしたらアウト。中にはそうでないカードも混ぜておき、相手の気持ちを想像しながら、ゲームに挑戦するんです。

今村かずきさん(エンジニア)「『これちょっと面白いよ』って、このアプリを手にとって、『私の今の気持ちを入れてみるね』というふうになって、それに対して夫が『えっ?そんなこと考えてたんだ』みたいな、コミュニケーションのきっかけになるような、そんなアプリだと思います」

鈴木アナ「夫婦のコミュニケーションをスムーズにするアプリということで、澤部さんに体験してもらおうと思います。私の怒りポイントと、そうではないものを事前に入力しているので、私が妻だったとして、私の怒りポイント以外のものを」

澤部さん「一緒に暮らしてないからな。何もわかんないですけど」

鈴木アナ「この9項目があって、結構どれも怒りポイントなんですけど、特にっていうのを3つ入れてます」

澤部さん「これ、結構いききった、『もはや怒る気力もない』みたいな。もうゴールみたいなのありますけど。これを、怒りポイントかどうか選んでいくわけですね」

鈴木アナ「そうなんです。怒りポイントを選んじゃった時点でゲームオーバー」

澤部さん「『洗濯ばさみって知ってる?』って、まあ大丈夫だろう。あああー!」

澤部さん「なんで? 『洗濯ばさみって知ってる?』ってなんだよ!」

鈴木アナ「これは私の経験でもあるんですけど、『洗濯物干したよ』って言って、洗濯ばさみしないまま干して、ほとんど落ちてたことがあって。洗濯イライラの中で、いちばんイライラしたことがあったんです」

澤部さん「じゃあこれは?『きょうは外食でいいよ』は大丈夫でしょう」

澤部さん「あああー!鈴木さんのことが何もわからない」

横澤さん「全部アウト」

鈴木アナ「これは、『きょうは外食でいいよ』って。いや、外食するのも大変だから。小さい子どもがいる外食って大変じゃないですか。『あなたが作って』って思う。『きょうは僕が作るよ』でいいのに」

澤部さん「そうですね、そうすれば妻も家で休めて」

鈴木アナ「『なあにを言ってるの?』っていう怒りポイント(笑)」

鈴木アナ「どうですか?やってみて」

澤部さん「楽しいです。遊びながらできるって。でも実際の妻のをやったら、こんなに笑えてないのかもしれない。でも、面と向かって話して、ちょっとピリピリしちゃうより、楽しくはできると思います」

鈴木アナ「今は白目さんが書いた絵が妻の怒りポイントでしたけど、もちろん逆でもいいわけですよね」

前川弘樹さん(エンジニア)「そうですね。夫の怒りポイントを書いたり、夫のせりふに対して話をするのも面白いかなと思っています」

横澤さん「私は、これとこれとこれが嫌いって、全部文章に書いてメッセージで夫に送ってたんです。『この家事が嫌だ』とか、『これで私は怒ってるんだ』っていう、イライラしたことを文章に書くことによって、整理整頓されるんで。それを夫に送ったあとに、2人で話し合おうといって、そのメッセージが議題になっているというか。だから言い漏れもなくなるし、ちゃんとそれについて話し合えるから」

鈴木アナ「大日向さん、こういう夫婦の感情のすれ違いって、どういうふうに考えたらいいですか」

大日向さん「ようやく夫が妻に少し近づいてきたなと思うんです。自分はこれだけやってるのに、わかってもらえないとか、妻とこんなに会話が持てないと悩み始めたのは、新しい良い傾向だと思います。だけど、夫が悩んでいる何倍も何十倍も、妻たちは悩んできたってことです。やっと追いついたか、まだ半分ぐらい」

澤部さん「そうですよね」

(後編へ)