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新型コロナ・緊急アンケート 浮き彫りになる“世代間ギャップ”

NHK
2021年9月17日 午後4:46 公開

■NHKスペシャル「新型コロナ 市民と専門家の緊急対話」 番組情報

去年4月に最初の緊急事態宣言が出されてから1年半近く。長引くコロナ禍を乗り切るためにはどうすればいいのか。

政府の「基本的対処方針分科会」会長を務める尾身茂氏が最近、強く訴えているのが、「国民と議論を進めながら、感染対策と社会活動の両立に向けた打開策を探っていくこと」です。

そこで、私たちは尾身会長ら専門家と市民が対話し、解決への道筋を探るNHKスペシャル「新型コロナ 市民と専門家の緊急対話」(9月19日放送)を制作。市民と専門家の対話にあたって、新型コロナウイルスに対する人々の意識や行動を探るため、全国の15歳~69歳の男女1200人に緊急アンケートを実施しました。

アンケート結果を分析すると、長引く自粛生活やワクチン接種などに対する多様な考えや不安、世代間のギャップといった実態が見えてきました。

(※今回のアンケートはLINEリサーチにて2021年9月3日~9月6日に実施/性別・年代構成比を日本全体の比率に合わせて補正) 

<新型コロナをどれくらい怖いと感じている?>

「新型コロナウイルスをどれくらい怖いと感じていますか?」と尋ねました。

「とても怖い」50.4%

「やや怖い」42.4%

「あまり怖くない」6.1%

「とても怖い」が半数以上と最も多く、「やや怖い」も40%を上回りました。

合わせて92.8%が、新型コロナウイルスを「怖い」と感じていることが分かりました。

<新型コロナに関して不安に思うことは?>

「新型コロナに関してあなたがいま不安に思うことはなんですか?」という質問です。

複数回答となっています。

「医療体制」が61.4%と最も多く、

次いで「家庭内や子どもの感染」49.5%、

「政府・自治体による自粛要請の長期化(緊急事態宣言など)」が33.3%となりました。

この質問に関連した自由記述では、特に自分自身の感染を不安に感じているという声が多く寄せられました。

「医療体制が心配。もし自分がかかってしまった時に処置してもらえるのか不安(40代男性・会社員)」

「感染しても入院できず、自宅療養することが多いため、家庭内感染や症状の急変が心配(50代女性・パート/アルバイト)」

また、新型コロナにより仕事を解雇された、収入が減ったなどの声も。

「仕事量が減り、収入が激減。毎月の支払いが苦しい(40代男性・自由業)」

さらに長引く自粛に精神的なストレスを感じていることをうかがわせる声もありました。

「こんな状態が1年半も続き、早く仲のよい人たちと会いたい(20代男性・会社員)」

「緊急事態宣言やマンボウ(まん延防止等重点措置)が続きすぎて、意味がなくなっている(40代女性・パート/アルバイト)」

<自粛の度合いが変化した?>

「去年4月に出された最初の緊急事態宣言の時と比べて自粛の度合いに変化はありますか?」と尋ねたところ、

「変わらない」が54.0%と最も多く、

「当時より自粛するようになった」26.6%

「当時ほど自粛しなくなった」19.4%という結果になりました。

全体の80.6%が、去年から自粛を続けていると答えています。

<若い世代ほど「当時ほど自粛しなくなった」割合が多い結果に>

「当時ほど自粛しなくなった」と答えた人を年代別に見てみますと、世代間で違いがあることが分かりました。

10代 28.9%

20代 28.5%と他の年代に比べて、多い結果になりました。

<「当時ほど自粛しなくなった」のはなぜ?>

また「当時ほど自粛しなくなった」と回答した人に、その理由を複数回答で尋ねたところ

「自粛に疲れたから」42.6%

「ワクチン接種が進んでいるから」33.6%

「感染対策をしているから」32.6%

「生活が成り立たないから」31.1%という答えが上位に並びました。

《自由記述欄》

「緊急事態宣言と言われても、誰も緊急と思っていないし緊張感もない。仕事にでなければ生活できない(50代女性・会社員)」

「当時は緊張感があり気をつけていたけれど、これだけ時間が経過すると多少の慣れがでてきてしまった(20代女性・パート/アルバイト)」

<「行動制限」が求められる生活をいつまで続けられる?>

長引く自粛生活。多くの人が今も新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため、行動制限の中で頑張って生活しています。

そこで、この生活をいつまで続けられるか質問しました。

「感染拡大防止のために『行動制限』が求められる生活をいつまで続けられそうですか?」

(「行動制限」は、外出の自粛や店・施設等の休業・時短営業、イベントの開催制限などのことを指す)

「感染が収束するまで」が42.5%

「今年中」18.6%

「わからない」18.1% 

「もう続けられない」10.7%

「あと半年」5.9%

「あと1年」4.3%

半数近くの人たちが「感染が収束するまで」行動制限を続けると答えましたが、一方で、「もう続けられない」「今年中」と答えた人たちも4分の1以上いました。

<ワクチン接種についてどう思う?>

ワクチンについての質問です。

「新型コロナワクチンの接種についてどのように感じていますか?」と尋ねました。

「接種したほうがよいと思う」が78.0%と最も多く、

「どちらとも言えない」19.4%

「接種しないほうがよいと思う」2.6%という結果になりました。

<年齢が高くなるほど「接種したほうがよいと思う」の割合が多い>

「新型コロナワクチンの接種についてどのように感じていますか?」という質問で、

「接種した方がよいと思う」と答えた人を年代別で見てみました。

どの年代でも70%近くの人が「接種したほうがよいと思う」と答えていましたが、年齢が高くなるほど割合が高くなる傾向が見られました。

《自由記述欄》

「感染しても重篤化を防ぐことができるため(60代男性・会社員)」

「周りの方や、医療機関の負担にならないように、ワクチン接種はやるべきだと思う(50代男性・会社員)」

<若い世代ほど「接種しないほうがよいと思う」の割合が多い>

今度は逆に、「接種しないほうがよいと思う」と回答した人を年代別に見てみました。

10代が7.1%と最も多く、

20代が4.6%、

30代が4.0%と、若い世代の方が接種を避けたい人の割合が多い傾向が見られました。

《自由記述欄》

「ワクチン接種した数年後の安全性・影響が明確ではない(20代女性・会社員)」

「副反応、異物混入などが怖いから(10代男性・学生)」

ワクチンを打つべきかどうか迷っていることをうかがわせる声も多く寄せられていました。

「まだ接種が始まって間もなく、情報がないから(20代男性・会社員)」

「一概に良い悪いと判断できない(50代女性・その他)」

■新型コロナ ワクチンについて詳しくはこちら

■新型コロナ ワクチンの安全性など様々な不安や疑問についてはこちら

<行動変化のためにどんな仕組み・制度が必要?>

「新型コロナを収束させる行動変化のためにはどんな仕組み・制度が必要だと思いますか?」と質問しました。

「経済的な補償」が69.2%と最も多く、

「罰則を科すなど感染防止策の義務化」45.0%

「テレワークの推進」43.7%

「政府や専門家の説明・発信力」43.2%

「学校教育のオンライン化」34.9%という結果になりました。

<“罰則を科すなど感染防止策の義務化”で受け入れられるものは?>

「“罰則を科すなど感染防止策の義務化”として受け入れられるものはどれですか?」という質問を、複数回答で聞きました。

「マスク着用の義務」が66.5%と最も多く、

「イベントやレジャーの制限」54.4%

「ワクチン接種の義務」40.3%

「飲食店の営業制限」34.8%

「外出の許可制」24.1%

「何も受け入れたくない」6.8%

<ワクチンの“接種証明書”などを提示する制度・仕組みが導入されるとしたら?>

「新型コロナワクチンの接種を証明する“接種証明書”などを提示する制度・仕組みが導入されるとしたらどう思いますか?」と尋ねたところ、

「導入したほうがよい」が49.2%と最も多く、

「どちらとも言えない」41.4%

「導入しないほうがよい」9.4%という結果になりました。

<新型コロナとどう向き合っていくべき?>

「今後新型コロナとどう向き合っていくべきだと思いますか?」と尋ねたところ、

「行動制限を続けて新型コロナの収束を優先すべき」が63.6%と最も多く、

「どちらとも言えない」28.9%

「行動制限を緩和して社会経済活動を優先すべき」7.5%という結果になりました。

<若い世代ほど「行動制限を続けて新型コロナの収束を優先するべき」の割合が少ない結果に>

「今後新型コロナとどう向き合っていくべきだと思いますか?」と尋ねた結果を年代別に見ると、「行動制限を続けて新型コロナの収束を優先すべき」と回答したのは、

10代 55.3%

20代 61.2%

30代 56.4%

40代 60.9%

50代 67.5%

60代 73.8%という結果になりました。

自由記述欄では、若い世代を中心に行動制限などの対策を続けることに疑問を投げかける意見も見られました。

「感染者が減ったとしても数か月後また増えてきたというのを現在繰り返しているから(10代男性・学生)」

「もうみんな限界にきているから、行動制限は意味がなくなっていると思う(10代男性・学生)」

「何をやってもどうにもならない気がするから(10代女性・学生)」

「このままだと経済はますます悪化し、失業者数や自殺者数は増加する。コロナによる被害と経済悪化による被害のどちらの方が深刻なのか。何が大切なのか考えてほしい(10代男性・学生)」

番組で行ったアンケートの結果は以上です。

「変異ウイルスにワクチンは効くの?」

「3回目の接種は必要?」

「変異ウイルスによる子どもの感染リスクは?」

など、みなさんの疑問については「特設サイト 新型コロナウイルス」をご覧ください。

■特設サイト 新型コロナウイルス

■NHKスペシャル「新型コロナ 市民と専門家の緊急対話」 番組情報