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パンデミック 激動の世界 (10)「迫る“介護崩壊” 新型コロナで揺れる老後」
NHK
2021年5月27日 午後1:53 公開

番組のエッセンスを5分の動画でお届けします

(2021年5月23日の放送内容を基にしています)

新型コロナウイルスが世界に突きつけたさまざまな課題を検証するシリーズ「パンデミック 激動の世界」。

今回は、高齢者介護について考えます。

この1年、全国の高齢者施設ではクラスターが相次ぎ、介護スタッフは十分な感染対策の知識がないまま対応に追われました。

そして介護が必要な高齢者の8割を占める在宅介護の現場。

接触が避けられない介護と感染対策を両立させるため、いま多くの現場で「新たな介護様式」への模索が始まっています。

「新たな介護様式」の壁となっているのが、慢性的な人手不足や経営難。パンデミックが、構造的な問題を抱えてきた日本の介護保険制度にさらなる打撃を与えたのです。

介護が必要になったとき、私たちは安心して暮らしていけるのか。介護の現場では、いま何が求められているのか。大越健介キャスターが取材しました。

<感染対策がもたらした 介護現場の負担増>

東京・江戸川区にある高齢者の自宅にヘルパーを派遣する訪問介護の事業所。新型コロナの第3波が押し寄せていた2021年1月、感染拡大の影響に直面していました。この日もヘルパーの1人から、利用者が発熱していると連絡が入りました。

訪問介護事業所 所長 滝口恭子さん「選択肢のひとつは買い物のみを援助する方法。もうひとつは、感染予防の対策をして家の中に入り、洗濯など利用者の方が難しい部分をやる方法。入らないという選択肢もある」

いくつもの家を訪問するヘルパーたちは、自分が感染を広げてしまわないよう、細心の注意を払っています。

室内に入る前に、必ず手を消毒。上着は外で脱ぎ、室内には持ち込みません。家の中に入ってからも手洗いを欠かしません。

この日訪問したのは、脳梗塞の後遺症で体にマヒがある1人暮らしの男性の家。マスクの着用や検温を、最初にお願いします。この男性が、介護保険で受けている訪問介護は、1日1時間。感染対策を行うぶん、他のケアにかけられる時間が減ってしまいます。

訪問介護事業所 所長 滝口恭子さん「ものすごく不安です。でも、私たちは利用者の方の生活を支えているので、やっぱり行かなくてはいけない。感染拡大や緊急事態宣言を受けて、もちろん怖いですが、行かないという選択はないです」

<経営難にぶつかる 通所介護事業所>

新型コロナの影響は、感染対策の負担だけにとどまりません。経営的な課題に直面する事業所も出てきています。そのひとつ、神奈川県鎌倉市にある、認知症対応型のデイサービス「さくら」です。

代表の稲田秀樹さん。経営していたデイサービスが新型コロナの影響で、2020年6月に閉所しました。施設では、広さ30平米の一室で、定員いっぱいの8人の利用者と4人のスタッフが過ごしていました。

デイサービス「さくら」代表 稲田秀樹さん「認知症が進行した人は、マスクをつける意味が分からないため、はずしてしまう。そのため感染のリスクが高まる。やむをえず1日の滞在人数を半分にするという対策を取らざるを得なかった。結果的にはそれが経営を圧迫する原因になった」

介護保険制度では、保険から支払われる介護報酬が事業所の収入になります。報酬額は、利用人数やサービスの時間に応じて決まります。

月に200万円ほどだった「さくら」の収入は、利用人数を半分にしたことで、3割あまり減少。しかし人件費などの支出は変わらないことから、経営が立ちゆかなくなったのです。

デイサービスの閉所によって深刻な影響を受けるのは、利用者です。そのひとり、川名賢次さん。若年性認知症で、食事や着替えに介助が必要なため、妻の裕美さんが仕事に出ている間、「さくら」を週に5日利用していました。

デイサービスに通えなくなったことで、賢次さんの認知症の進行が早まっているのではないか。そう感じている妻の裕美さんは、一刻も早い「さくら」の再開を望んでいました。

介護事業所の経営難の背景には、パンデミック以前からの課題があります。

21年前にスタートした介護保険制度。高齢化の進展とともに、介護サービスにかかる費用は増え続け、当初の3倍まで膨らんでいます。介護報酬を引き下げるなど費用の抑制が図られるなか、小規模事業者の経営は年々悪化。そこに新型コロナが直撃し、2020年1年間の介護事業者の休廃業は455件。倒産は118件といずれも過去最多になりました。

<人手不足が加速する 訪問介護の現場>

感染の拡大によって、介護現場はもう1つ、深刻な問題に直面しています。それは人手不足です。

感染リスクへの対応を迫られてきた、江戸川区の訪問介護事業所。この日、1本の電話に緊張が走りました。ヘルパーの1人から、「夫が感染した」という連絡が入ったのです。ヘルパー自身に症状はないものの、濃厚接触者と認定されたため、シフトから外れてもらうことにしました。

この事業所では、20人のヘルパーで、およそ100人の高齢者のケアにあたっています。もともと担い手の不足に悩んできましたが、感染への不安などから、この1年で2人が退職。1人が1日平均5、6件を訪問し、なんとかしのいできましたが、さらに厳しい調整を迫られます。介護現場の人手不足という、もとからあった課題がパンデミックで顕在化しました。

介護保険の財源が厳しい中、青いグラフで示した全職種の平均賃金に比べ、介護職の賃金は低い状態が続いてきました。この賃金の格差が、慢性的な人手不足を引き起こしてきたと言われています。

そこに、新型コロナの影響で、休職や離職が相次ぎました。有効求人倍率は、15.16倍。1人の人材を、15以上の事業所が競い合うような状態です。

限られた人数で対応にあたるヘルパーには、大きな負担がのしかかっていました。ベテランヘルパーの1人、一ノ瀬悦子さん。この日は激しい雨の中、休む間もなく9件をまわります。朝8時からはじめた訪問。最後のケアが終わったのは、夕方6時でした。

ヘルパー 一ノ瀬さん 「ヘトヘトになっちゃう。もう、普通の自転車乗れないです。電動自転車じゃないと、とてもじゃないけど耐えられません。この電動自転車は娘が買ってくれたんです、母の日に。お母さん死んじゃうからって。利用者の方が待っていてくださるので、行かないわけにはいかない」

それから2週間。夫が感染して休んでいたヘルパーが陰性と分かり、復帰しました。76歳と高齢なこともあり、一時は退職も考えたといいます。

訪問介護職の平均年齢は、53.7歳。80代で現役のヘルパーも珍しくありません。高齢のベテラン人材が、担い手不足の現場を支えています。

<”新たな介護様式”への試みと課題>

感染が広がる中で、どのように介護サービスを継続していくのか。いま始まっているのが「新たな介護様式」の模索です。そのひとつが、テクノロジーの活用。介護事業所向けにITサポートを行う会社には、問い合わせが殺到しています。ITを使って、感染対策や業務の効率化を図ろうというのです。

ITサポート会社 チームリーダー 滝澤慧さん「見守りセンサーを導入したいが、どういう製品が良いのかという問い合わせがあります。また、新型コロナの後は、会わずにインカム(通信機)で連携がとれるような形にしたいという方も非常に多い」

さらに、新たな「非接触介護」の実証実験も行われています。高齢者の自宅に、電力の使用状況や人の動きなどを感知するセンサーを設置。AIが情報を解析し、生活の様子を遠隔で把握できる仕組みです。感染のリスクを減らし、効率的な介護サービスの提供にもつながると期待されています。

ケアマネージャー 柳谷由美さん「こうしたシステムをうまく活用できれば、介護(する側)にも、それから、ご高齢の利用者さんたちの安全にもつながっていくと思います」

コロナ禍で閉所した鎌倉市のデイサービス「さくら」でも、「新たな介護様式」の模索が始まっていました。

代表の稲田さんは、利用者たちの強い要望を受け、事業所を移転して再開することを決めたのです。移転先に選んだのは、築およそ50年の空き家でした。

稲田さんが最も重視しているのは、感染防止のための換気です。利用者の動線を想定し、そのすべてに換気扇をつけることを決め、1つだった換気扇を8つに増やしました。さらに、手洗いのスペースも新たに2つ増設しています。

大越健介キャスター「換気扇の穴が、ずいぶん多いような」

稲田さん 「ランニングコストもかかるけど、覚悟はしなきゃいけない」

再開に向けて課題となったのが、資金です。新しい施設では、以前の2倍の広さを確保して利用者を増やし、経営を成り立たせる計画です。そのために必要な空き家の購入費用や、改修にかかる費用1200万円が重くのしかかります。資金繰りに苦しむ中、稲田さんが頼りにしたのが地域の住民たちです。新たな施設で使う家具や小物をそろえるお金が足りないため、住民ボランティアが地区をまわり、提供を呼びかけてくれました。こうした協力で、テーブルやソファなど数百万円分の備品が集まり、再開への見通しが立ちました。

しかし、国に申請した150万円の補助金の結果は不採択でした。通知書には、理由は一切答えられないと書かれていました。なんとか金融機関からの融資を取り付けましたが、返済のめどは立っていません。

デイサービス「さくら」代表 稲田秀樹さん 「『こういう補助金ありますからぜひ使ってください』と、国会で何度も言っていた。信じられない。いつまでたっても綱渡り。まったく困ったものだが、こればっかりは頑張るしかない」

<新型コロナによって差し迫る”根本的”な課題>

経営難や人手不足のなかで、感染対策とケアとの両立に苦闘する介護現場。この事態を打開するためには、何が必要なのでしょうか。専門家は、パンデミックがもたらした危機に対応するには、介護保険制度のあり方そのものを考えなければならないと指摘します。

東洋大学 高野龍昭 准教授「この10年近くの間、人材不足が顕在化して、介護保険制度の財源の問題が非常に厳しいと言われてきた。今回のコロナ禍で、それが表に出てきた。非常に危機的な状況になったと考えられる」

このまま高齢化が進めば、2040年度には介護にかかる費用が25兆円を超え、私たちが支払う毎月の保険料も、当初の3倍になる見通しです。介護人材についても、何も手を打たなければ、2025年度にはおよそ38万人不足するという推計もあります(厚生労働省2015年推計)

東洋大学 高野龍昭 准教授「介護サービスが、もしかしたら絶滅してしまうかもしれない。事業が継続できなくなってしまうかもしれない。わが国の介護保険制度をどう見直すのか。どこを我慢して、どこにお金を注ぎ込むのか。その負担をわれわれが、どう受け止めるのか。介護の担い手は専門家でなければいけないのか、一般の市民の力も借りるのか。根幹をしっかりと見直す議論は痛みを伴うが、誰もが避けてはいけないと思う」

介護保険制度の根幹を見直すことは、負担とサービスとのバランスを考えることに直結します。その1つが、今のままのサービスを維持するために、さらなる経済的な負担を覚悟するという方向性。もう1つが、負担を増やさないために、受けられるサービスを縮小していくという方向性です。

<私たちの老後を守るために① 介護サービスを限定し負担を軽減>

今後、介護保険制度をどうかじ取りをしていくべきか考えるために、海外の事例を取材しました。その一つが、介護保険によるサービスを限定することで、制度を維持してきたドイツです。

介護保険制度を利用し、自宅で暮らす男性。毎朝30分、ヘルパーによる入浴や投薬などのケアを受けています。しかし、ヘルパーが来るのは1日でこの時間だけ。ドイツでは、家族などが主に介護を担う前提となっています。ドイツの介護保険の特徴は、あくまで、必要な介護の一部を補助する仕組みだということです。

日本では、介護度の重い人から軽い人まで、必要な介護を幅広く介護保険で賄う想定です。一方ドイツは、介護度の重い人に比重が置かれ、利用できる金額の上限も抑えられています。介護を担う家族などの負担を軽減するために、現金で給付を受け取って家政婦を雇うことなどができる仕組みもありますが、金額は限定的です。

家族のサポートが受けられない人たちを友人や隣人、ボランティアが支える活動も盛んです。こうした活動に独自の補助を行う自治体もあります。介護保険で利用できるサービスが限られている分、家族や地域の人たちが負担を引き受けているのです。

トーマス・クリー教授「ドイツの介護保険は、金銭的な負担や物理的な負担に対する補助的なものとして考えられています。そのため、家族、特に女性が介護を担うことが前提となっています。しかし、多くの人は、自発的に介護を担っているわけではありません」

<私たちの老後を守るために② 負担を増やし介護サービスを維持>

一方、介護サービスを維持するために、多額の税金投入を決断したのがオーストラリアです。10年ほど前、大規模な改革に乗り出しました。その柱の1つが、介護職の処遇を改善し人手不足を解消することでした。

高齢者担当大臣(当時)「質の高い介護のために最も重要なのは、スタッフの数と質です。これが介護のシステムを提供するうえでの最大のボトルネックです。政府は、介護の労働力の対策に12億ドルを拠出します」

しかし、財政悪化の懸念などから反対の声が上がります。政府は、800ページにもおよぶ調査レポートを公表。

経済的に余裕のある高齢者にはそれに応じた負担をしてもらい、財政の圧迫を軽減するなど、具体的な試算を提示して、国民の理解を得ていったといいます。

改革に関わったNPO代表 イアン・イェイツさん「最終的に法律は可決されましたが、それまでに多くの公開討論や上院による調査なども行われました。一般市民もまきこんだ議論を重ね、改革を実現することができたのです」

改革後、賃金が大幅にあがり、介護職の人数は10年でおよそ2倍に増加しました。

<私たちの老後を守るために③ 独自財源を投入する自治体の模索>

日本でも、独自の財源投入を決断した自治体があります。人口およそ1400人、高齢化率が40%にのぼる北海道・幌加内町。介護保険とは別に予算を確保し、町内にある介護事業所の運営や人材確保の支援に充てています。

介護事業所の1つを運営する「NPO法人よるべさ」。12人の利用者に、通いや泊まり、などを組み合わせたサービスを提供しています。9年前に立ち上がったこの事業所。きっかけは、介護度が重くなった高齢者が地域を離れざるを得ない状況があったことでした。

NPO法人 よるべさ 理事長 小野田直子さん「当時、要介護4のおばあちゃんがいたのですが、その1人の人をどうやって見るんだろう、という思いもあって、最後まで家にいたいという人を支える方法を探そうということになりました」

しかし、利用者は少ないため、介護保険制度の報酬だけでは赤字になってしまいます。そこで、町が税金で不足分を補填することを決めたのです。

町は介護事業のための予算として、介護保険の負担分約2700万円に加えて、9200万円あまりを独自に投入しています。介護事業の財源は、医療にかかる費用を見直すなどして、生み出してきたといいます。たとえば、医師不足などから存続が難しくなっていた町立病院の入院病棟を閉鎖。診療所に転換することで、2700万円以上の経費削減につなげました。

幌加内町 細川雅弘 町長「医療と介護はワンセットなんです。ですから、区分けしないでトータルで考えようと。そうして使わせていただく町費は、町民の安全安心には代えられないお金だと思っています」

しかし、過疎化で税収が減り、ここ数年は基金を取り崩して維持する状況に。財源確保は年々難しくなっています。

<日本はこの先、どんな道を歩もうとしているのか?>

介護崩壊を避けるためのさまざまな試みに共通しているのは、痛みを受け入れる覚悟をもって踏み出しているということです。パンデミックが課題を浮き彫りにした今、日本の介護保険制度をどうしていけばよいのか。解決の処方箋はひとつではありません。あらゆる手段を検討し、決断すべきだと専門家は指摘します。

東洋大学 高野龍昭 准教授「例えば検討すべきこととして、まずひとつは、保険料を支払う年齢。被保険者の年齢下限は今40歳ですが、これを段階的に20歳まで引き下げる。もうひとつは、軽度の人の支援策、あるいは専門的な知識や技術がなくてもサポートできるサービスについては、いったん保険給付から切り離す。その部分を、一般企業が有償化したサービスを売り出すなど、さまざまなものを組み合わせていくことが必要です。海外の知見に学んで、ある国のメリットとある国のメリットをうまく組み合わせて日本で提供していくことが必要だと思う」

手をこまねいているうちに制度が破綻する事態だけは避けなければなりません。田村憲久厚生労働大臣に聞きました。

大越健介キャスター「介護事業を成り立たせるために、いろいろな困難がある中で、必要なことはどういうことだと思いますか」

田村憲久 厚生労働大臣「持続可能性というものを考えたときに、報酬はしっかり上げていかなきゃならないという意識はあります。一方で、保険料に跳ね返るでありますとか、公費の負担でありますとか、いろいろな問題があります。これから支える側が減っていく。この中でどうやって持続可能性を維持していくのかが、大きな課題です。これは国民的な議論をしっかりやっていかなきゃならないなと思っています」

さらに今後、サービスを縮小していく可能性はあるのか問いました。

田村憲久 厚生労働大臣「我々は不断の見直しはやりたいと思いますが、全般的にサービスを切ったらそれで済むかというと、保険(制度)は維持できるけれども、高齢者の方々の生活が維持できないという話になると、本末転倒になってしまう。そういう観点から、介護保険は持続可能であるべき。いろんな方策を考えていきたい」

<揺れる老後 誰が介護を担うのか?>

パンデミックとの苦闘を続けてきた介護現場。この春、江戸川区の訪問介護事業所に、新たな職員が加わりました。高橋千尋さん。子育てが一段落したのを機に、自宅からも近い、この事業所への就職を決めたといいます。早速、現場での研修が始まり、消毒や換気など感染対策の基本から学んでいます。

ヘルパー 高橋千尋さん「道で困っているおじいちゃん、おばあちゃんがいた時に、どう声をかけてあげたらいいんだろうという気持ちがあって。介護のお仕事の経験はないですが、飛び込んでみようと思いました」

閉所してから8か月。鎌倉市のデイサービス「さくら」は、ようやく再オープンにこぎつけました。室内の換気だけでなく、屋外で過ごせるような工夫もしています。

この日を待ち望んでいた若年性認知症の川名賢次さん。

以前のように稲田さんが音楽をかけると、音楽好きだった賢次さんは踊り始めました。これからも、賢次さんに合わせたケアで機能維持をはかります。

しかし、厳しい経営は続きます。再開した「さくら」では、清掃や消毒を毎日行うため、営業時間を1時間短縮しました。その分、介護報酬も減っています。

デイサービス「さくら」代表 稲田秀樹さん 「経営がぎりぎりでしか成り立たないような仕組みの中に僕らは身を置いている。こういうケアをしたいという理念を持って、善意で仕事をしているが、それにも限界がある。何か一歩歯車が狂うと、事業存続の危機に直面する。それが、今の報酬体系の中での小規模事業所の実態です」

大越健介キャスター「パンデミックによって現実味を帯びた介護崩壊。介護が制度として機能し続けるためには、私たち自身が負担をどう引き受けるかという議論から逃れることはできません。そしてなにより、介護という、命と寄り添う仕事の重みを再評価すべきだと痛感しました。悲痛な声があふれる介護の現場。もはや、働く人たちの献身だけで乗り切れる事態ではないのです」