1991年に、大阪・東大阪市で生まれた俳優・高畑充希。ひとりっ子だった高畑は、外で遊ぶより家にいるのが好きだったという。
高畑は、小学生の時に舞台「奇跡の人」を観劇し、衝撃を受ける。視覚・聴覚・言葉が不自由という“三重苦”を抱えた少女のヘレン・ケラーと、その家庭教師のアン・サリヴァンが奮闘する芝居に引き込まれたことが、俳優への出発点になった。
13歳で俳優としてデビューした高畑は、その後すぐにミュージカル「ピーター・パン」で主役に大抜擢される。舞台でキャリアを積んでいく一方で、高畑はテレビドラマにも進出。無口な役から快活なヒロインまで、様々な顔を演じ分けている。
「やめたいと思ったことはない。このお仕事はワクワクできることが多い」と語る高畑の“等身大の姿”を、ヘア&メイクアップアーティストの小田切ヒロが聞く。
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小田切:オフの日は何をしてるのか気になるんですよ。丸1日オフってありますか?
高畑:全然、ありますあります。笑。結構、休みを取りたいタイプで、人と会うのも好きですし、誰かとおいしいものを食べにいくのは最高にぜいたくだなって。あとは、よく古着屋さんにも出没します。
小田切:古着が好きなんですね。
高畑:古着が大好きで。どこかちょっと、宝探し感があるんですよね。
小田切:たしかに。
高畑:古着は、それまでいろんな人が着てきた歴史も感じるし。私、靴とか足も小っちゃいんですけど、古着には小っちゃくてかっこいい靴がいっぱい。昔の方は足が小っちゃくて、掘り出し物があって。
小田切:なるほどね〜。
高畑:そういう“宝物”を探して、その宝物を見つけて自分に合うものが見つかったときの、高揚感みたいなのが好きです。自分のカラーでものを身につけるのが好きかも。
小田切:お話を聞いていると、高畑さんって自分の“好き”がちゃんとあるじゃないですか。“好き”っていうことがあるから、それをちゃんと言えたりとか、表現ができたりすると思うんですね。それは幼少期のころからなんですか?
高畑:いや。それこそ10代のときは結構、(自分を)閉じてたので。“好き”はいろいろあったんですけど強すぎて、みんなが好きなものに寄り添えなくて。それでちょっと、良くも悪くも孤立することもあったんです。なので、みんながいいと思うものをいいって思えることへのあこがれがあった時代もすごくありましたね。
小田切:ああ。逆に。
高畑:でも、大人になると「好き」って言うと、それで良くないことには絶対にならないっていうか。例えば、私が「小田切さんすごい好きなんです」って言ったらこうやって会えたり、「この洋服好きだ!」って言ったらコレクションに呼んでもらえたりとか。
「好き」って言うことで、そことのつながりがどんどん増えていくのが体感としてすごくあって。だから、“好き”を言わないのも損だなと。
小田切:今の言葉、同世代の方に響いたわよ〜!
20221219 スイッチインタビュー「高畑充希×小田切ヒロ」EP1より