映画コメンテーターとして20年以上活躍しているLiLiCoは現在52歳。
持前の明るさと度胸、どんな相手の懐にも飛びこむインタビューで本音をひきだす。
また、エンターテインメントの世界で彼女の姿を見ない日はない。ラジオパーソナリティーやミュージカルのほか、映画やドラマなどにも出演。プロレスラーにも挑戦した。
スウェーデン人の父と日本人の母の間に生まれ、18歳で祖母を頼って来日。仕事が軌道に乗るまで20年以上の下積みを重ねてきた。
波乱にとんだ人生を歩んできたLiLiCoだが、今「いつも思っていることがある」と語る。
LiLiCo:50代も、やりたいことをやらなきゃ。舘ひろしさんがこの前、「女は50(歳)からだよ」って言ったから。
大草:素敵!私達、それお守りにして生きて行こう!!
私、今まで自分の好きや好奇心、野心とか夢みたいなものをひたすら追いかけてきたんですよ。LiLiCoさんにはLiLiCoさんのキャリアがあるように、私にもあった。泣いたり笑ったり、傷ついたり、もう辞めようと思ったり、すごく塞いでみたりとかあったんですけど、今は“自分”というところから、もうちょっと“私たち”に変えられないかなと思っていて。
まだちょっと漠然としているけど、「もう少し広い視野で後輩が働きやすい環境を作る」とか、そういったことも少し考えながら、仕事ができるといいなと思っています。今あるものを大事にしつつ、これまでは「I」で考えてきたから「We」で考えられるような仕事のやり方、視野の広さみたいなものを持っていきたいなと。
LiLiCo:夢をかなえることが人生のお仕事だと思うんですよね。でも、夢って目標なので、だから自分がやりたいこと。誰の人生でもないから、自分がやりたいことをどんどんやって、もちろん努力しないといけない。
勉強、努力、勉強、努力。勉強。そして勇気。そうすると楽しくなる。でも、すぐ諦める方が多すぎる。こんな私でもできたんだから、(みんな)できますよ!なんにもなかったから。私。でも、18歳で飛び込んでみたの!
LiLiCo:私、人生のことを考えるのがすごく好きなんですよ。
大草:終わりを意識すると、どれだけ自分に残された時間がある?って考える。残された時間どうしようって。
LiLiCo:人って、みんな死に向かっているんですよね。いろんな人がそう言っていますけど。私、多分、目の前で亡くなっている方が多いんですよ。
(私の)お母さんも「早く逝きたい」という願望があったんです。それを聞いているのがつらくて。「なんでもっと楽しく生きられないのかな」って思ってた。スウェーデンだから人種差別されることとかが結構あったので、その悲しさも分かります。自分もそうされた時代もあったけど、そのときに夢と希望を持つことを全部自分で止めちゃってただけなのよね。だから自分を止めない。
80歳まで生きたとすると、365日×80年はたったの3万日なんですよ。3万円はすぐ使うでしょ?1日の人生が1円と思うと「きょうも元気に働けた。なんか嫌なこともあったけど、あしたもまた日が昇る」って思える。
“たった3万日”と考えると、悲しく感じる人もいるかもしれないけど、私にはこの考え方がとっても大事で、人生が豊かになる。そんなに短い期間しか生きられないんだったら、いいものにしようって。
2023/3/13 スイッチインタビュー「LiLiCo×大草直子」EP2より