2022/4/11の『橋本愛×田中泯』に出演いただいた女優・橋本愛さん。
橋本さんが語った「心に残る言葉」を紹介します!
橋本:私はすごく言葉が好きで、いろんな言葉によって「こっちの人生へ行こう」「こんなに景色って反転できるんだ」とか、どんどん生きやすくなって。映画のセリフや本や歌詞などの言葉によって救われてきたんですけど、一方で“踊りたい”という非言語の欲求があって、何でこんなに言葉が好きなのに踊りにひかれるんだろうと。
田中:言葉がなかった時代から踊りは絶対にあったと思うんです。例えば、子どもの遊びで手を叩くものがあるでしょう?あの遊びはきっと、うんと昔は踊りだったんじゃないかと思うんですよ。なぜこうする(手を叩く)ことにしたのか、わからないじゃないですか。
他にも、おいしいものを食べたときに手を上げて「うわあ、おいしい」って言う。それもわけわからんですよね。ジェスチャーじゃない、言葉の裏付けが無い、感じたものをやってるわけですから。実は今でも、僕たちはそんなことだらけなんですよ。
いろんな動きをする、言ってみれば“踊りのような時代”がすごく長くて、よりコミュニケーションを欲求するようになる。そうすると“踊りが言葉を待っていた時代”、何万年か知りませんけど、すごく多くの時間を費やして人はやっと言葉に到達するわけです。
(そうやって人は)本当に大事なもの(言葉)を発見したわけですよ。
橋本:体が言葉を欲しかったんだ…。泯さんの「踊りが言葉を待っていた」っていうセンテンスが今、初めて知識じゃなく、体感として“体”がわかった。
こういう感覚が好きだから言葉が好きなんだなと。私が踊りたい歌いたいという欲求は、本当に根源的なものだって。言葉より前にあったものを今、求めているのは多分「魂の叫びだ」と。
それをやらないということは、これから先の人生、魂の生まれた意味がないぐらいに重大なこと。気づいたから、そこを解放していく。
泯さんとお話ししたことを元に、“踊り”をやらせていただくのがすごく楽しみですね。
EP1で田中泯さんが語った「心に残る言葉」はこちらから!
田中泯「嘘だってわかるものには、反応したくもない」