人のスタイリングだけではなく、時には自らモデルも務めるスタイリストの大草直子。
年齢や体型にあった等身大のおしゃれを提案し、著書は20冊以上出版。中には10万部を超えるヒット作もある。そのスタイリングの特徴は理論に基づいていること。具体的で、誰もが学びやすいことが人気の理由だ。
プライベートでは、ベネズエラ人の夫と3人の子どもがおり、家庭と仕事を両立させるしなやかな生き方も女性たちの共感を呼んでいる。
仕事も家庭も全力疾走してきた大草が始めている新たな挑戦は、雑誌の発刊だ。お金を自分で出し、1から全てを作る。一番伝えたいメッセージは「自分を好きになること」と語る、込めた思いとは。
LiLiCo:多くの雑誌が休刊になる中、雑誌出すという勇気とやる気(がすばらしい)‥‥。
大草:雑誌を作る過程って、すごく時間がかかるんですよね、ご存じと思いますが。時間をかけて作ったメッセージは、その分長く残るんですよ。
私、インスタは(電車に乗っている)一駅くらい、3分から6分くらいでプンってあげるんです。ということは、そのメッセージは3分から6分しか人の心に残らないんですよ。それだと、今後の大人のおしゃれはどうなっていくかな?と思って、今、雑誌作りをしているんです。でも、すごいお金かかるの…笑。
LiLiCo:笑。いいじゃない!自分がやり始めたことだから、自分の責任で。
大草:そうです。次回は6月に出るんですけど、もうそろそろ準備に入るんですね。で、そこでは、ミクロの美容ではなくて、マクロの美容にしようと思っているんです。
今の日本の美容って、“15センチの至近距離”だから、私、もう老眼だから見えないんですよ、15cmだと。それに、至近距離の美容って人を苦しくさせないかな?と思って。
その美容があってもいい。でも例えば私たちみたいに、日焼けをして、太陽の光を浴びて、たくさんビタミンDを取って、ハッピーになって。「シミもそばかすも沢山あるけど、笑っちゃえばあんまりわかんないよね」って。
LiLiCo:日本にある美のルールみたいなものがあって、そこからはみ出るとなんでしょうね、もう“ブス”って言っちゃいけないけど、なんか…
大草:今は “モテない”かもしれない!笑
LiLiCo:モテない!笑
なんかそういう思い込みが激しいというか、マニュアルがすごいんですよ、日本って。いつかマニュアル化で、ダメになる国だと思ってる。
大草:あ、そうか、気をつける。
LiLiCo:いや、大草さんはスタイリストのマニュアルに入ってないから大丈夫!
これは全然悪口じゃなく、私、日本が大好きだから、なんとかしたいんです。
大草:(雑誌では)新しい美しさ、その人なりの美しさ、個性的な美しさ、人と違う美しさ…というものを、いろんな形で表現していきたいと思って。
LiLiCoさんが、ブルージーンズ履いて、Tシャツ着ているポートレートとかすっごく良いに違いないって…
LiLiCo:出ます!笑
大草:笑
2023/3/6 スイッチインタビュー「LiLiCo×大草直子」EP1より