堂本光一「何歳になってもチャレンジできることはありがたい」

NHK
2023年10月20日 午後10:00 公開

ことし、デビュー26年を迎えたKinKi Kids。これまで多くのヒット曲を世に送り出してきた。

そんな堂本が、長年取り組んでいるのが、自ら脚本・演出を手掛ける舞台「Endless SHOCK」。激しい殺陣や階段落ちなど、体を張ったアクション満載。堂本は、約3時間、ほぼ全編を通し出演しており、これまで通算2,000回近い舞台公演を行ってきた。

歌手としても全国をツアーで回り、1年の大半が「本番」という生活を20年以上続けてきている。


羽生: 「このとき、あまり緊張していなかったな」とか、逆に「緊張しなきゃいけなかったな」っていうときはありますか。

堂本: 緊張してないときってないかも。

羽生: すごいですよね。どうやったって、あれだけ公演数があったとしたら、だんだん慣れてくるんじゃないかなって思って。それをどうやってコントロールされているのかなと。

堂本: …いや、俺が聞きたいけど。笑

羽生: (ハハハ)だから、聞きたいんですよ。笑。

堂本: 笑。あのね、幕が開く前はずっと怖い。毎日怖い。「きょう、俺、できっかな」って。でも、どっかには「幕が開けば、絶対にできるよ」っていう自信もあるし。だけど、すごくドキドキするし怖いし。そもそも、お客さんの目の前、人前に立つこと自体も、実はそんなに得意ではない。

羽生: 緊張しいですか。

堂本: そうなんです。だけど、それを味方にする、エネルギーに変えるっていうのもあるんですよ。

羽生: ありますね。

堂本: 自分ってすごく矛盾しているタイプの人間で。いい意味で緊張感を持っている自分のほうが楽。変な話、たくさん寝てしまうのも怖い。体が…

羽生: スッて落ちますもんね。

堂本: そう。体が完全に休まっていない状態のほうが本番に持っていきやすいっていう自分がいて。窮地に立たされてないとダメなんですよ。

羽生:追い込まれてないと、っていう状態なんですね。

堂本: そうそう。逆にどうですか?

羽生: 僕はもう、それこそ帰る暇があったら、帰ってスイッチを抜いたほうがいいタイプですね。

堂本: あ、抜くんだ。

羽生: たぶん、スイッチ入った状態だと干からびます。エネルギーが。自分が気付いていないうちに、リミッターを外しがちなので。きのうの練習とかもそうだったと思いますけど、いつの間にか外していてへらへらし始めるんで。笑。「やべえ、きっつ」「やば、死ぬ」みたいな。

堂本: きついことをやっていますから。

羽生: そこまでいかないとやれないこともあるので。たぶん、僕は切っておかないと、強制的に切らないと無理ですね。

堂本: でも、競技は本当にバン!て一発勝負じゃないですか。そこにどうやって持っていっています?

羽生:気合。

堂本:気合!

羽生: 笑。
 

KinKi Kidsがこれまでに発表したシングルは46作。そのすべてが、チャート初登場1位となる異例の記録を今も更新し続けている。

一方で、ソロとしても精力的に活動。全曲を自ら作曲したアルバムがチャート1位を獲得するなど、多才ぶりを発揮している。  

堂本:KinKi Kidsという母体があって。もはや、ソロでやっていることと、どっちが母体すらかも、たぶん剛くんもそうだし、どっちもだよって。頭で切り替えてないんですよね。その場にいる自分が自分です。…言ってる意味分かります?

羽生: 分かります。すげえ、今かっけーって思って!

堂本: いやいや、かっこ良くないですよ。

羽生: 自分の中での専門分野はこれだ、堂本光一の専門はこれだって言い切れるものってなんかありますか?ちなみに僕が「羽生結弦としての専門分野は何か」って言われたら、たぶん羽生結弦って答えます。

堂本: 素晴らしい。(拍手)

羽生: 光一さんもそうかなと思っていたんですよ、僕は見てて。

堂本: いやあ…。

羽生: もう、アイドルの枠はとっくに超えてる。

堂本: いやいやいやいや。でも、40超えるとまたなんか違った考え方になっていくっていうか。…これを聞いちゃうとファンの人がっかりするかな、あんまり言わないほうがいいのかな…。

羽生: じゃあ(編集で)切りましょう。切っちゃいましょう!笑。

堂本: ハハハ!…いや、なんかね。あんまり前へ前へ、いろんなこと出たい出たいっていう意識は減りましたね。

羽生: うん、切っておきましょう!

堂本: 笑。あ、でも、やっぱりずっと「自分が出てなんぼ」だったんですね。だけど、出ずに演出だけをするっていうのもすごく楽しいし、やれることって何歳になっても、とにかくずっとチャレンジなんですよ。それはありがたいなと思いますね。  

自らステージに立つだけではなく、演出や脚本の分野でも活躍してきた堂本。去年プロに転向し、自らも作り手となった羽生に、創作との向き合い方を伝授する。  

羽生: ちなみに作品を作っていくときや、演出を考えるときに、アンテナの張り方はありますか。

堂本: 曲を作るのも演出を考えるのも、「うーん」と悩んでいるときって、あまり良い発想が生まれないんですよね。どこかに考えなければいけないことを1回置くんです。それで、普通に生活していると勝手に思い浮かんでいるっていう状態がありますね。

羽生: 僕、今、東京ドーム公演とかで全部自分でストーリーを書くことをしたとき、初めて書いたんで、まあきつくてきつくて。めちゃくちゃ「“生みの苦しみ”ってやばいな」って思えたんで。

堂本: そうですよ。僕も、本当にケツを叩かれないとダメなタイプだから。

羽生: 無理ですよね、あれは。

堂本: 無制限に時間があると、いいものはつくれないです。

羽生: ですよね。「あした締め切りです」って言われないと、徹夜してやれないですよね。

堂本: そうです。「やべえ…」ってならないと生まれないですね。だけど、そこで焦って「うーん」ってやると。

羽生: なんか違うんですよね。

堂本: 生まれない。「いいや、1回置いとこう」と。

羽生: 「あと5時間ある」みたいな。笑。

堂本: そうそうそう。で、そんなときに風呂に入って、頭洗っているときとかに、メロディーが降りてきたりするんですよ。「あっ、これだ!」って。
 
 

2023/10/13、20 スイッチインタビュー「堂本光一×羽生結弦」EP2・3より