《発表!》究極の俳句 50選

NHK
2022年3月27日 午前11:00 公開

俳句界を代表する3名が数多ある作品から、究極の50作品を選出しました。

『究極の俳句50選』の発表です。

【選考者】

岸本尚毅(俳人)

宇多喜代子(俳人・現代俳句協会特別顧問)

復本一郎(神奈川大学名誉教授)

『究極の俳句50選』の一覧(PDF)はこちらからダウンロード可能です。印刷するなど、お手元にどうぞ!

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□■究極の俳句50選■□

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【01】松尾芭蕉・江戸時代

古池や

蛙飛こむ

水のをと

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【02】松尾芭蕉・江戸時代

閑さや

岩にしみ入

蝉の声

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【03】松尾芭蕉・江戸時代

荒海や

佐渡によこたふ

天河

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【04】服部嵐雪・江戸時代

竹の子や

児の歯ぐきの

うつくしき

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【05】野沢凡兆・江戸時代

なが〱と

川一筋や

雪の原

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【06】内藤丈草・江戸時代

うづくまる

薬の下の

寒さ哉

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【07】斯波園女・江戸時代

おほた子に

髪なぶらるゝ

暑さ哉

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【08】小西来山・江戸時代

我が寝たを

首あげて見る

寒さかな

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【09】上島鬼貫・江戸時代

によつぽりと

秋の空なる

不尽の山

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【10】与謝蕪村・江戸時代

春の海

終日のたり

のたりかな

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【11】加舎白雄・江戸時代

さうぶ湯や

さうぶ寄くる

乳のあたり

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【12】炭太祇・江戸時代

ふらこゝの

会釈こぼるゝや

高みより

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【13】小林一茶・江戸時代

雪とけて

村一ぱいの

子ども哉

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【14】正岡子規・明治時代

柿くへば

鐘が鳴るなり

法隆寺

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【15】正岡子規・明治時代

糸瓜咲て

痰のつまりし

仏かな

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【16】河東碧梧桐・明治時代

赤い椿

白い椿と

落ちにけり

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【17】高浜虚子・明治時代

遠山に

日の当りたる

枯野かな

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【18】原石鼎・大正時代

秋風や

模様のちがふ

皿二つ

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【19】芥川龍之介・大正時代

木がらしや

目刺にのこる

海のいろ

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【20】杉田久女・大正時代

足袋つぐや

ノラともならず

教師妻

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【21】後藤夜半・昭和戦前

滝の上に

水現れて

落ちにけり

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【22】飯田蛇笏・昭和戦前

くろがねの

秋の風鈴

鳴りにけり

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【23】前田普羅・昭和戦前

雪解川

名山けづる

響かな

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【24】川端茅舎・昭和戦前

金剛の

露ひとつぶや

石の上

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【25】中村草田男・昭和戦前

降る雪や

明治は

遠くなりにけり

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【26】三橋鷹女・昭和戦前

夏痩せて

嫌ひなものは

嫌ひなり

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【27】高屋窓秋・昭和戦前

頭の中で

白い夏野と

なつてゐる

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【28】西東三鬼・昭和戦前

算術の

少年しのび泣けり

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【29】中村汀女・昭和戦前

咳の子の

なぞなぞあそび

きりもなや

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【30】竹下しづの女・昭和戦前

苺ジャム

男子はこれを

食ふ可らず

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【31】星野立子・昭和戦前

囀を

こぼさじと抱く

大樹かな

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【32】渡邊白泉・昭和戦前

戦争が

廊下の奥に

立つてゐた

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【33】松尾あつゆき・昭和戦後

すべなし

地に置けば子に

むらがる蝿

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【34】高浜虚子・昭和戦後

爛々と

昼の星見え

菌生え

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【35】高野素十・昭和戦後

方丈の

大庇より

春の蝶

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【36】京極杞陽・昭和戦後

蝿とんでくるや

箪笥の

角よけて

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【37】石田波郷・昭和戦後

七夕竹

惜命の文字

隠れなし

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【38】阿波野青畝・昭和戦後

水ゆれて

鳳凰堂へ

蛇の首

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【39】日野草城・昭和戦後

見えぬ眼の方の

眼鏡の

玉も拭く

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【40】水原秋桜子・昭和戦後

滝落ちて

群青世界

とどろけり

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【41】加藤楸邨・昭和戦後

落葉松は

いつめざめても

雪降りをり

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【42】林田紀音夫・昭和戦後

鉛筆の

遺書ならば

忘れ易からむ

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【43】金子兜太・昭和戦後

彎曲し

火傷し

爆心地のマラソン

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【44】久保田万太郎・昭和戦後

湯豆腐や

いのちのはての

うすあかり

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【45】永田耕衣・昭和戦後

泥鰌浮いて

鯰も居ると

いうて沈む

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【46】飯田龍太・昭和戦後

一月の川

一月の谷の中

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【47】阿部完市・昭和戦後

木にのぼり

あざやかあざやか

アフリカなど

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【48】波多野爽波・平成

チューリップ

花びら外れかけてをり

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【49】桂信子・平成

たてよこに

富士伸びてゐる

夏野かな

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【50】三橋敏雄・平成

石段の

はじめは地べた

秋祭

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