スペシャルドラマ「海の見える理髪店」
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この番組について
海辺の理髪店に若い男が訪れた。「髪型はお任せします」というオーダーに老店主は嬉しそうに調髪に取り掛かり、問わず語りに自分の人生を語り出す。家業の床屋を10才から手伝い、初めて任された仕事は出兵する常連客をバリカンで丸刈りしたことだった。昭和30年代には順調だった店が傾き、店主は酒に溺れ、最初の妻に暴力をふるって離婚されたことも。そんな取り留めのない話をしながら、店主は見事な手さばきで調髪を続ける。だが突然、「人を殺めたことがある」と青年に告白する…。 ――なぜ、青年は海辺の理髪店を訪れたのか? ――なぜ、老店主は自分の人生を語り始めるのか? 老店主の70年分の回想が織りなす奇妙なサスペンスから目が離せないまま、急転直下のラストでささやかな日常の謎が解けていく! 【放送予定】BSP 2022年5月9日(月)よる9時から10時15分 BS4K 2022年5月9日(月)よる9時から10時15分 【原作】荻原 浩 【脚本】安達奈緒子 【音楽】森 優太 【制作統括】榎本美華 後藤高久 訓覇圭 【演出】森ガキ侑大
出演者・キャストほか
店主 (柄本明)
海辺の小さな町で理髪店を営む男。腕が良く顧客の信頼も厚かった彼は東京でも指折りの理容師だったが、なぜか知り合いのないこの地に店を構えた。日々数少ない客を相手に黙々とハサミを動かしている。
青年 (藤原季節)
何かに引き寄せられるように、雑誌で見た不思議な理髪店にやってきた青年。伸びてボサボサの髪を老店主に切ってもらいたいと熱望している。しかし、彼にはそれ以上の切なる目的があった。
店主の最初の妻 (玄理)
秋田出身の働き者で物静かな女性。店主の母に見初められ結婚することになったが、夫とは心の触れ合いが持てないままに離婚した。
若い店主 (尾上寛之)
父の死後、若くして理髪店を継ぎ祖父から3代続く店を必死に守ってきた。血のにじむような努力を重ねて一流の技術を身につけていく。
店主の母 (片岡礼子)
夫亡き後に息子が理髪店を継いだことを喜んでいたが、苦闘する息子を見て、店なんか潰してもいいと言う肝の据わった女性だった。
映画俳優 (中島歩)
新作映画の役作りに悩み、店を訪ねて来て役に合った髪型にしてくれと注文。それに応えて店主が作った髪型が彼の転機になった。
同僚の男 (眞島秀和)
店主が一念発起して、新しい理髪店を開店する時に雇われた同僚。腕も人柄も間違いのない一流の理髪師で、その新店が成功したのは彼の功績が大だと店主も認めていたが、その成功が二人の関係に影を落とす。
店主の2番目の妻 (水野美紀)
新しい理髪店経営で成功した店主が足繁く通う料理屋の従業員。店主が猛アプローチするも、初めのうち彼女は歯牙にもかけなかったが、その武骨で誠実な人柄に触れるうちに結婚することを承諾した。