「自分とは何でどこへ向かうべきか　問い続ければ見えてくる」 アンジェラ・アキさんの楽曲「手紙～拝啓 十五の君へ～」の歌詞（作詞：アンジェラ・アキ）にこのような一節があります。 仲山好さんと景さんのふたりは、この問いと人一倍向き合っているような感じがします。 「自分とは何でどこへ向かうべきか」 みなさんの心の中にもある問いだと思います。 事あるごとに考える。いつも答えがわからない。 でも日々は過ぎていく。だから仮説を立てて暮らしてみる。 そしてまた、首をかしげる。。 好さんと景さんも答えが出ていません。 今も探している真っ最中だそうで。 でも。 人一倍問い続けている結果、今を生きる同世代の中で、少しだけ”見えている“気がします。 少なくとも僕よりは。 ふたりの生きる姿や言葉は、誰かの生きるエネルギーやヒントになるのではないかと感じました。 少なくとも僕は何かを受け取りたいと思いました。 だから番組を作りました。 生きるエネルギーやヒントは、こちらが説明できるような生半可なものではない気がしました。 だからノーナレーションにしました。 生きている実感。頑張る理由。幸せな瞬間。 それは人それぞれ違うもので、本来誰もが心の中に持っているはずのもの。 でも、常識やら社会やらその他色んなものによって覆い隠されてしまって見えなくなっている…。 それが今の時代なのかもしれません。 あなたは何が幸せ？どうやって生きてきたい？ 僕はこう聞かれるのがとても苦手です。 なぜなら、わからないからです。自分の事なのに。 生きるって何？ そんなことを思うほどで。 ふたりにとってはそれが、心のままにヨットに乗ることなんだと思います。 「自分とは何でどこへ向かうべきか」 もしかして。 とてつもなく大仰なものではなくて、 案外手の届く範囲にあるものなのかも。 たぶん。きっと。 ふたりを見ていて、僕はそんな気がしてきました。 あなたは、どうですか。 ＊＊＊ カメラマンの牧野さんの、ロケの感想です。 以下、原文ママです。 「現場での私の感覚としては 娘のようなふたりの生きざまを 父親のように優しくみつめながら 撮影していました。 二人の思うがままにそして なんとか置いていかれないように。 です。これぐらいしか書けないので ご勘弁くださいませ。ぺこり。」 なぜカメラマンとして生きているのか。 その片鱗に触れた気がしました。 （担当ディレクター　丸山純平）