熱中症怖いしマスク外そう! でもちょっと心配も…

鈴村亜希子
2022年6月30日 午後1:15 公開

皆さん、今、マスクってどうしてます?熱中症も怖いし、屋外では外してもいいとは聞いたものの、ちょっと心配も…。ちゃんと根拠が知りたいなという人も多いのでは。習慣化したようにも思えるマスク生活は今後どうなるのか。考えました。

(津放送局 鈴村亜希子)

マスク外していいよと言われるけれど…

「マスクをしない人がいて怖いです。マスク着用を求めることはぜいたくなのでしょうか?」

まるみえニュースポストに寄せられた投稿です。確かに、コロナ禍が始まって2年以上、「マスクをしなくては」と思いながら暮らしてきましたね。マスクを付け忘れて、家に取りに帰ったことは何度もあります。そんな中、マスクをしていない人を見ると、気になってしまう気持ちもわかります。

マスクは感染対策上とても重要な存在ですが、事情があって付けられない人もいますし、最近では“屋外では外してもいい”という呼びかけも目にしたりします。そもそも暑くなってきて、付けっぱなしなのも危険そう。マスクとのつきあい方、どうすればいいのか調べてみました。

いま、マスクってどう思いますか?

まずは、3年目を迎えるマスク生活をどう思っているのか、街頭で聞いてみました。

「もう習慣になっていますけど、外したい」(70代女性)

「別にマスク、そんなに苦にならない」(70代男性)

「感染者がゼロになったわけでないので、息苦しいけどやっぱり安心」(70代女性)

「子どもといるときは体力勝負なので、息苦しいときとか外したいけど、付けていないって思われるのが、ちょっと…」(30代女性)

「自分と家族を守るためマスクはしようと思っている」(50代男性)

一方で、状況によっては外し始めたという人にも出会いました。

「ついこの間までマスクをしながらやっていたけど、暑くなってきたし。人も密集じゃないので、いいかな」(散歩中の50代男性)

わたしたちが声をかけると、マスクを付けて対応してくれた人も。

「人と話をするときには付けたほうがいいかなって思いまして。少しずつ外している人を見かけるようになったので、私も外すときは自分1人では心細い思いがあるので、そういう人が増えると外しやすくなるかな」(40代男性)

“マスク必要ない”場面とは

慣れてしまって気にならない、外したいけど外せない、もう外し始めた…みなさん考えはいろいろでした。

5月、政府は場面によっては外してもいいという考え方を示しました。

屋内と屋外に分けて、マスクの必要がないとされた場面を見ていきます。

まずは屋内。基本的には着用推奨ですが、▼2メートル以上離れたうえで、会話をしない、もしくは▼十分に換気をされた状態であれば会話をしても「着用の必要はない」としています。

屋外では、ほとんどの場合は「着用の必要はない」とされています。1人で歩いていて人とすれ違うとか、2メートル以上の距離を取って会話をする場合は、マスクの着用は必要ありません。

一方で、距離が確保できずに会話をする場合には、引き続き着用が推奨されています。

マスクへの考え方 なぜ変わった?

なぜこうした考え方に変わったのか、本当に大丈夫なのか。政府の分科会のメンバーで、

国立病院機構・三重病院の谷口清州院長に聞きました。

「国民の多くがワクチンを打ったり感染したりして、基礎免疫をつけてきたということもありますし、ウイルスが変異してオミクロン株という非常に重症化の少ないウイルスになってきたというのもあります。特に屋外では熱中症のリスクもありますので必要ないときにわざわざすることはないわけですよね。そういう中で出された方針です」

鍵になるのは「エアロゾル」!

なるほど。国が出しているのは“必要の無いときには外していこう”というメッセージなんですね。ではどんな場面がマスクが必要ないのか、谷口院長は「エアロゾル」がポイントになるといいます。

「エアロゾル」とは空気中を漂う、人の吐く息のごく小さな粒子のこと。換気の悪い場所での感染の原因になると考えられています。

「冬の寒い時に呼吸をすると吐く息が白くなりますね。あれがみんなエアロゾルで、あの中に感染している人の場合はウイルスが含まれているわけですから、普通に呼吸しているだけで周りにはエアロゾルが漂う」

「それがすぐに拡散する、あるいは流れてしまえば、感染するリスクが減る。屋外で1人で歩いている。特段、人との距離が保たれていて会話もしない場合、自分が吐いたエアロゾルをだれかが吸うことはないですし、自分が誰かがエアロゾルを吸うこともない。だからマスクをする必要は全くありません」

よし、マスク外してみよう!

谷口院長によると、換気のいい場所でエアロゾルが届かない距離は2メートル。というわけで、マスクを外してもいい場面を実際にやってみました。

実験を行ったのは、NHK津放送局の近くの公園。メジャーで2メートルを正確に計り、カメラマンや音声スタッフと十分な距離を取りました。いよいよマスクを外します。

久しぶりに屋外でマスクなしで吸う空気。ほおに当たる風が気持ちよく感じられました。

思わず「風、気持ちいいですね」という言葉がもれました。

「そんなお顔だったんですね…」

といったのはカメラマン。マスクで隠れていた、顔の下半分を見るのもお互い初めてでした。なんだか照れくさかったです。

とはいえ引き続きつけて欲しい場面も

これからの時期は、熱中症の心配もありますし、状況に合わせてマスクを外して、感染対策と熱中症の予防を上手に両立させたいものです。

ただ、引き続き、マスクを着用した方がいい場面もあると、谷口院長は言います。

「市中のいろんな所に無症状の方がウイルスを持っている状況ですから、完全にかからないというのはなかなか難しいところがある。病院や高齢者施設、あるいは相手が重症化のハイリスクの場合は特に注意をしていただく必要があります。一般的に近接する場合はマスクをして頂いたほうがいいですし、相手がハイリスクの場合には余計に注意をしてください」

マシンガンじゃないから怖がりすぎずに

最後に、投稿者からの「マスクをしない人がいて怖い」という声を、谷口院長に聞いてみました。

「マシンガンじゃないから、遠く離れてウイルスが飛んでくるわけではないわけですし。大気の拡散能力というのは膨大なものがありますから、あっという間に拡散してしまいます。過剰に怖がったり怖がらなさすぎたりはよくないですよね。適切に怖がる、それはマスクで言うならばより近くって、直接話するときには一応怖がってマスクをするっていうことですよね。遠く離れて屋外の場合は怖がる必要はないということですよね」

屋外で遠く離れたところにいる人がマスクをしていなくても、自分がエアロゾルを吸い込むことはないし、感染のおそれもない。谷口院長のお話を聞いて、私も納得することができました。

三重県を含む東海地方では6月27日に、異例の早さでの梅雨明けを迎えました。連日、厳しい暑さが続いています。感染のしくみを理解したうえで「適切に怖がって」マスクとつきあってください。

(鈴村亜希子 三重県尾鷲市出身 マスク生活で化粧がさらに手抜きに)

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