初回放送日: 1996年2月24日
20世紀の初め、日本は国際社会の一員としての地位を確立した。日露戦争での勝利をきっかけに表舞台に立ち、その後の韓国併合、シベリア出兵、満州国建国へと突き進む。さらに太平洋戦争、敗戦、占領から戦後復興へと至る日本の歩みは、どのように世界に伝えられたのだろうか。外国人のカメラマンが記録した明治末期から昭和20年代末までの映像と外国人が残した記録を軸に、世界が見つめた「JAPAN」を描く。
初回放送日: 1996年1月20日
冷戦が終結し、世界に再燃した民族紛争や内戦は、再び膨大な数の難民を生み出した。その数3千万人。二度の世界大戦、独裁者の圧政、宗教対立…。セルビア人とクロアチア人の終わりなき民族対立。ナチスに虐殺されたユダヤ難民、そのユダヤ人に追われたパレスチナ難民、大国の代理戦争の犠牲となったインドシナ難民。20世紀はまさに「難民の世紀」であった。映像には、逃げ惑い、語る力さえ失った難民の姿が映し出されている。
初回放送日: 1995年12月16日
ベトナム戦争は、テレビがお茶の間に本格的に伝えた初めての戦争だった。ケネディ暗殺後、アメリカがベトナムに深入りする一方で、人々は繁栄の裏に巣くう貧困や差別に怒りをたぎらせた。キング牧師が率いた公民権運動が燃え上がり、若者の間ではウッドストックやヒッピーなどのカウンターカルチャーが花開いた。ベトナム介入から撤退まで、“自由と正義の国”という神話が崩壊した1960年代のアメリカ社会の変貌を追う。
初回放送日: 1995年11月18日
世界にテレビが普及し始め、ニュース映像は分断と対立の時代を記録している。ソ連のフルシチョフ首相が失脚後にひそかに録音した「回想録」を軸に米ソの攻防をたどる。スターリンの死、韓国駐留米軍を慰問するマリリン・モンロー、エルビス・プレスリーの登場、スプートニクショック、アメリカの核実験による第五福竜丸の悲劇、西ベルリンへの命がけの脱出などの映像を交えつつ、キューバ危機で人類が破滅の淵に立つまでを描く。
初回放送日: 1995年10月21日
1945年2月、3人の連合国首脳が黒海沿岸の保養地ヤルタに集結した。ルーズベルト、チャーチル、スターリン。この3人に人類の運命は委ねられた。ドイツは分割占領され、ソ連の対日参戦が決定し、日本軍捕虜のシベリア抑留、朝鮮半島の分割という悲劇をもたらす。東欧では強引な共産化が推し進められ、アメリカでは赤狩りが猛威を振るった。そして、冷戦は、米ソの原爆実験にエスカレートし、ついに朝鮮戦争で火を噴いた。
初回放送日: 1995年9月16日
第2次世界大戦で日本が敗北すると、アジアの人々は悲願だった祖国独立に立ち上がった。インドのガンジー、中国の毛沢東、ベトナムのホー・チ・ミン。しかし、彼らの前に大きな壁が立ちはだかる。権力闘争、内戦、宗教対立、旧宗主国との戦争。アジアの指導者たちの苦悩と闘争の歴史を発掘映像でつづる。アジアは、屈辱の時代をどう生き抜き、戦後独立を果たすことができたのか、幾度も挫折を繰り返した壮絶なアジア映像史である。
初回放送日: 1995年7月15日
目的のためには手段を選ばず、無防備の市民も攻撃するという第2次世界大戦は、無差別爆撃、ホロコースト、そして原爆という地獄をもたらした。大量破壊兵器による殺りく、“絶滅戦争”となった独ソ戦、太平洋の島々での日米の死闘、アウシュビッツのおびただしい遺体、そして戦後解放されたパリではドイツに協力した人々へのリンチの嵐が起きる。戦争とはいかに人間を狂わせるのか、決して忘れてはならない人類の記憶である。
初回放送日: 1995年6月17日
第4集は、大恐慌が世界を襲った1930年代。行く先が見えず、人々の不安を背景に登場したのが、ヒトラーやムッソリーニ、スターリンなど強力な独裁者たちだった。中でもヒトラーは、第一次世界大戦に敗れ、絶望していたドイツ国民の熱狂を集めた。ヒトラーは、最も巧みに映像を利用して人々の心をとらえた指導者だった。プロパガンダ映像からは、その演説テクニック、大衆操作の戦術などが臨場感豊かに伝わってくる。
初回放送日: 1995年5月20日
第一次世界大戦で国力を使い果たしたヨーロッパに代わり、世界のリーダーに躍り出たアメリカの空前の好景気の時代を描く。ジャズや野球、ボクシングなど大衆文化、モータリゼーション、スキャンダリズム、移民社会と排他主義、そして拝金主義と好景気の果てに待っていたのは、大恐慌だった。ベーブ・ルース、ジャック・デンプシー、ジョージ・ガーシュイン、デューク・エリントンなどのスーパースターも続々登場する。
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