「精鋭」プレイバック! #7 山本紗代さん

NHK
2022年3月28日 午前11:42 公開

真摯に誠実に生きる人、その道を極める人、伝統を守り伝える人、先駆者、挑戦者…キラリと光る鳥取県民の姿を伝えるコーナー。これまでの放送を振り返り“精鋭たち”の魅力を再発見します。
 

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「いろ★ドリ+」

 

子育て中でも働きやすい職場を ~美容師・山本紗代さん~

2021.11.4放送
 

 
すぐれた女性起業家を表彰する女性起業家大賞で特別賞を受賞した山本紗代さん。鳥取市内で白髪染め専門の美容院を経営している。
 

 
山本さんは大阪で美容師として働いていたころ、長時間勤務のうえ休憩も取れない厳しい労働環境に一度は離職。他の仕事を経験して「休憩が普通に取れる」ことに驚いたと言う。美容師を続けていたら気づけない感覚だった。
 

 
4年前、県内初の白髪染め専門の美容院をオープン。当初、営業時間は午後6時半まで、日曜日を定休日にして子育て中の人でも働きやすい環境を整備した。
 

 
ところが白髪染め専門という目新しさや、全体染めでも3000円以下という低価格帯に多くのお客さんが詰めかけ、「気持ちよく働けるお店作り」を目指したはずが忙殺される日々に……。
 

 
また子育て中の従業員からは「現在の就業時間では家事や育児が大変」「保育園が祝日開いていない」など、当時独身の山本さんには知り得なかった不便さも打ち明けられた。
 

 
「これではいけない」と、保育園の迎えに合わせて営業時間を午後6時半から午後6時に変更。定休日に祝日も新たに加えた。
 

 
休憩も1時間連続でしっかりと確保。現在、店で働く11人のうち8人が出産などで一度美容師を辞めた後に再び仕事についている。
 

 

 
限られた営業時間でサービスを低下させないための工夫もこらしている。1人のお客さんに対して複数のスタッフが作業、互いに確認しあって手が足りないところをサポートすることで時間を短縮。
 

 
さらに「どの従業員でも高い質の作業が等しくできるように」と、白髪染めの薬の塗り方から掃除に至るまで細かく業務をマニュアル化し、リストにまとめた。
 

 
「この人にしかこの技術ができない」というのは店の回転効率を下げてしまう。
 

 
みんなが同じ技術、同じ接客、まんべんなく同じことができるシステムを構築。
 

 
仕上げのドライヤーはお客さん自身が行う。限られた人員で回転率をよくすることで価格帯を抑え、質の良いサービスを提供するという狙いからだ。
 

 
基本1時間以内に終わるというサービスの速さは「隙間時間を利用できる」とお客さんからも好評だ。
 

 
午後5時に受付が終了、お客さんがいなくなった後、閉店準備を進めて午後6時、閉店と同時に退勤する。
 

 
「1分1秒でもお客さまの時間をむだにしない」「忙しいときもみんなで思いをひとつにして連携を取り合う」。今はそんなお店作りが出来ていると語る山本さん。
 

 
「お客さまに気持ちよく帰っていただけると、私たちも楽しくなる。そんなふうにみんなが楽しく仕事ができたらいいなと」。
 

 
いま子育て真っただ中の山本さん。「従業員のライフスタイルに合わせた店舗を展開していきたい」との思いを込めて、現在の鳥取市内の2店舗にくわえ倉吉市にも出店、10年後には合わせて10店舗を目指している。