NHKで入寮直前の勝又選手に
プロ野球という夢の舞台で育成から「下克上を狙う」と話すその意気込みを聞きました。
勝又琉偉選手は身長が1メートル88センチあり
ポジションがショートのいわゆる「大型ショート」です。
50メートルは5秒台の俊足と守備範囲の広さが持ち味で、
遠投で100メートルを投げる肩の強さも持ち合わせています。
甲子園の出場経験はありませんが将来性を評価され、
育成ドラフト3位でロッテに入団しました。
育成ドラフトで指名された選手はすぐには1軍の試合に出場できず
支配下選手として登録されてから1軍の試合に出場できるようになります。
そのため、勝又選手はまず、
1軍へ出場できる支配下での登録を目指すことになります。
「育成選手なので1日でも早く、支配下選手になるために
挑戦する気持ち、はい上がる気持ちでがんばっていきたい。
負けず嫌いなところもあり、
勝ってやろう、やってやろうという気持ちが大きい」
体重が70キロ台後半とまだ細身な勝又選手は、取材に訪れた去年12月、
練習中にもこまめにタンパク質をとり、筋力トレーニングを強化していました。
「1軍の舞台に上がれるように、
まずは体作りから、脂肪じゃなくて筋肉で体重を増やすことを目標にしていて、
筋トレは積極的にやっている。
焦らなきゃやばいとは思うが、焦らずじっくりやっていきたい」
勝又選手は富士宮東高校の生徒募集のポスターに起用されるなど文武両道でした。
そして、ドラフトの直前まで、
「支配下で指名されたらプロへ、育成の指名なら大学へ行く」と考えていました。
しかし、球団の関係者と話をする中で自分の進むべき道が定まってきたといいます。
そして、大好きな野球を職業にできるチャンスを生かそうと覚悟を決めました。
「いろいろ知らなかったことを知れたこともあり、考えが変わったと思う。
寮生活なので食事を管理してくれたり、充実した設備など、
野球だけに集中できることを重視して考えてみたら、プロ野球の方がいいと思った。
大学だったら勉強も一緒に やらなきゃいけないと思うが、
ずっと好きだった野球を1日中やれることはすごくうれしい」
そして、将来の夢として挙げたのは野手として
“育成選手からのメジャー挑戦”。
今シーズンからメジャーに挑戦する千賀滉大投手は大きな励みになるといいます。
「メッツに入団した千賀選手は、
育成からはい上がってメジャーまで行った。
すごく自分も影響受けましたし育成から行くとなると、
野球をしている子どもたちも頑張れると思う。
そういう選手を目指して、なれればいいなと思う」
いよいよ夢の舞台へと羽ばたく勝又選手にことしにかける思いを尋ねると、
“挑戦”の二文字を挙げました。
「自分の立場的には
チャレンジャーだと思う。
いろんな人に勝たなきゃいけない立場なので
いろいろな人に聞いたり、学んだりして、挑戦することが目標。
富士市や富士宮市の地域からの
プロ野球選手は自分が久しぶりで、
あまり出ていなかったと思う。
なので、地元の人たちに元気を与えたい」