国民的映画「男はつらいよ」の主人公、車寅次郎の生い立ちから旅立ちまでを描いた「少年寅次郎」で明かされなかったエピソードや、涙の旅立ちから一年後の寅次郎を描いた「少年寅次郎スペシャル」。この前後編を一本にし、さらにカットしたシーンも復活させて再編集したノーカット完全版。とっておきの、さらに笑って泣ける物語が展開する。
1年ぶりのくるまやは留守で、寅次郎は母・光子(井上真央)の遺影の隣に、喧嘩したままの父・平造(毎熊克哉)の遺影を発見する。そこにさくらやおいちゃん(泉澤祐希)やおばちゃん(岸井ゆきの)が墓参から帰ってきて、寅次郎は思わず隠れる。隠れたまま思い出話を聞くはめに。10歳の寅次郎はやはり押し入れに隠れて騒動になったことがある。あの時光子が語った寅次郎への思いが、14歳になった寅次郎の心を動かす。
最愛の妹、さくらに見送られ葛飾・柴又を旅立った車寅次郎。あれから1年、母・光子(井上真央)を亡くした寅次郎は、故郷柴又には戻っていない。しかしビジネスの旅の途中の山形で、初恋の人、さとこ(森七菜)と再会。さとこからもらったりんごに、よみがえる柴又の日々。わんぱく小僧だった寅次郎はお供えから拝借したりんごを、打ち直し中の布団の中に隠すが…そんな泣き笑いの母との毎日を思い出し、故郷へむかう。
国民的映画「男はつらいよ」の主人公、車寅次郎の知られざる少年時代を描いたドラマ「少年寅次郎」を再編集してぎゅっと75分にまとめた総集編。寅次郎出生の秘密から、育ての母、光子(井上真央)の愛に包まれたわんぱく少年時代、そして戦争をはさんだ泣き笑いの日々を綴(つづ)る。そして、ちょっぴり切ない初恋と13歳の旅立ちまでをいっきに見せる寅次郎、エピソードゼロ!