新生活がスタートし、部屋の整理なども落ち着いた頃でしょうか。その際に出た「ごみ」どのように処理されるか、ご存じですか?ちょっと考えてみましょう!(秋田放送局 キャスター武田実紗)
出したゴミはどこへ行く?
やってきたのは、秋田市総合環境センター。秋田市内の家庭ごみの受け入れから最終処分まで、一貫して担う施設です。
加藤徹平(かとう・てっぺい)さんに施設を案内していただきました。
まず見せてもらったのが、プラットホームという場所。収集車が持ってきたごみを集める場所です。市民の自己搬入も含め、1日平均300台~400台の車がやってきます。
加藤さん「3月4月の引っ越しシーズン、また5月GW大型連休明け、8月のお盆期間中など、さらに一般市民の方の利用が増えて、多いときでは1日700台にもなります。」
棚や布団などの大きなごみは、専用の機械で細かくします。
その後は、ごみを一時保管する『ごみピット』へ。ごみの量に圧倒されました。
ここには、2800トン、秋田市の家庭ごみ1週間分が保管できます。
ここでクイズ!保管場所では、クレーンがごみを掴んでは放すを繰り返しています。
なんのために行っていると思いますか?
答えは、「処理効率を上げるため」。ごみの材質は様々で、処理する際の熱の伝わりやすさなども異なります。それらを混ぜて均一化して処理効率を上げているんです。
続いて、クイズ第2問、各自治体によってごみの分別方法が異なっているのはなぜでしょうか?
ちなみに、全国的にも分別数が多いとされる徳島県上勝町(かみかつT)は13種類45分別、秋田市では4区分11分別と大きく異なります。
答えは、各自治体で処理施設が違うからです。同じごみでも、ある自治体では焼却、別の自治体では高温で溶かすなど処理方法が違うので、求められる分別の仕方も異なるというわけなんです。
秋田市では、高温で溶かす施設を採用していて、溶かされたごみはスラグとメタルという資源に生まれ変わります。
しかし資源化されているから、大丈夫!という訳ではいきません。
処分場は、あと20年
資源化できず残ったものを埋める最終処分場は、あと20年ほどですべて埋まってしまうと予想されています。
加藤さん「まずものを買うときにそれが本当に必要なものかどうか確認して頂けたらなと。しっかり分別しなかったことでリサイクルされずにそのまま処理されてしまうこともあります、適切なごみ処理にご協力をお願いしたいと思います」
家庭で「きゅっと一絞り」
家庭でできるごみ出しのひと工夫をご紹介します。
秋田市環境部環境都市推進課の山田明日香さん(やまだ・あすか)に教えていただきました。
山田さん「大体家庭から出るごみの約半分が生ごみで、その生ごみの大体8割が水分と言われています。ぜひ皆さんには捨てる前の、ぎゅっと水絞り、ひと絞りをお願いしたいと思います」
この生ゴミの水切りで、ごみの軽量化、いやなにおいの軽減、処理施設の負担軽減につながるといいます。
私も「きゅっと一絞り」してみました!。すると・・・
およそ100g軽くなりました!
山田さん「皆さんこう無理のない範囲できゅっと絞っていただくだけで効果がありますので皆さんにぜひお願いしたいと思います」
秋田県内の皆さんで、全員でやったらかなり大きな効果が生まれそうです。ごみ出し前のひと工夫、きょうから一緒に始めてみませんか?