大津市 去年のパンとコーヒー購入額 全国1位に

NHK
2023年2月17日 午後4:21 公開

総務省が全国の県庁所在地と政令指定都市の2人以上の世帯およそ7300世帯を対象に行った去年の「家計調査」の結果、大津市は「パン」と「コーヒー」の購入額で全国1位となりました。市民の反応を取材しました。(大津放送局記者 河原愛美)

「パン」「コーヒー」年間購入額は?

 国の家計調査の結果によりますと、去年1年間の大津市の1世帯あたりの「パン」の購入額は3万9992円。前の年に1位だった京都市を上回り、2017年の調査以来5年ぶりに全国1位になりました。

  「パン」のうち「食パン」の購入額は、神戸、京都、堺に次いで4位で、「それ以外のパン」は1位でした。大津市では、食パン以外のパンの購入額が多いようです。

粉や豆の形で販売されている「コーヒー」の購入額は9845円で、こちらは2年連続で全国1位となりました。缶コーヒーなど液体となった「コーヒー飲料」は16位、喫茶店のコーヒー代などを含む「喫茶代」は9位で、大津市では、自宅や職場などで楽しむコーヒーの購入額が多いようです。

 これは短期的な傾向なのか、長期的な傾向なのか知るため、おととしまでの過去10年間の平均の購入額もみてみました。すると、「コーヒー」は1位が京都市で、大津市は2位。「パン」は1位が神戸市、2位が京都市で、大津市は5位でした。「コーヒー」は長期的に全国トップクラスの購入額と言えそうですが、パンは最近、トップクラスになりつつあるようです。

大津市民の反応は?

パンの販売店の店長は「パンが好きで、いろんな店を回っていると話す人や、毎日購入してくれる人もいます。1位になった実感はないですが、パン好きな人が多い土地で店ができていることがうれしいです。いままで以上においしいパンを作っていけるように頑張っていきたいです」と話していました。そして、コロナ禍になって昼食用にパンを購入する人が増えたと話していました。パンが売り切れる時間も早くなったということです。 

全国1位は「パン」「コーヒー」以外にも

今回の家計調査で大津市が全国1位になったのは、「パン」「コーヒー」以外に17品目に上ります。特に、さまざまな服や靴などの購入費を含んだ「被服および履物」という品目が1位となっていて、具体的には「男子用セーター」や「男子用靴下」、「下着類」、「寝巻き」などが購入額1位となっています。このほか、「電気掃除機」や「鉄道通学定期代」、「中学校補習教育」、「そうざい材料セット」、「交際費」も全国1位の支出です。

 また2位には「ビール」、「ハム」、「バナナ」、「さつまいも」、「スポーツウェア」、「シャンプー」、「補習教育」など16品目が入っています。家でビールを楽しむ人が多いようです。

さらに3位には「牛乳」、「さしみ盛り合わせ」、「洗剤」、「運動用具類」、「教育」、「寄付金」など16品目が入っています。

逆に大津市で全国的に支出の少なかった主なものは、「焼酎」、「腕時計」、「プロパンガス」、「国内遊学仕送り金」、「祭具・墓石」などとなっています。

取材を通じて

「パン」と「コーヒー」の購入額が全国1位になったと聞き、大津市民の1人として驚きの気持ちと同時に、大津で生活するようになってから、おいしいパンとコーヒーを楽しむ機会が増えていたことに気付きました。街の皆さんに取材して印象的だったのは、皆さん笑顔で、楽しそうに「パン」と「コーヒー」のことを語ってくださったことです。また、「鉄道通学定期代」や「寝巻き」なども全国1位となっていて、ランキングから色々なことを考えられ、興味深いなと感じました。継続して取材していきます。