第4回 第3話に登場した言葉

NHK
2023年7月8日 午後10:50 公開

「やさしい猫」通信では、ドラマの中で登場する様々なコト・モノを詳しく紹介していきます。

クマさんが入管に収容され、大きく物語が動いた第3話。今回は、その中に登場した言葉についてご紹介します。

相談するクマラ

○「入管」

出入国在留管理庁。ドラマ第2~3話(2017年~18年)の時点では「入国管理局」という法務省の内部部局でしたが、2019年に改組されました。主に外国人の出入国審査や、日本に在留するための手続き、難民認定手続きなどを行っています。

○「オーバーステイ」

オーバーステイとは、在留期間が過ぎたまま日本に滞在していることで、超過滞在、非正規滞在とも言われます。

口頭審理

○「口頭審理」

オーバーステイなどの入管法違反の場合、入国警備官による違反調査と入国審査官による審査が行われ、退去強制対象者かどうか判断されます。審査に不服があれば異議申し立てを行うことができ、特別審理官が口頭審理を行って退去強制の判断に誤りがなかったかどうか判断します。口頭審理には、親族もしくは知人の一人が立ち会うことができます。

○「退去強制」

口頭審理の判定結果に不服がある場合や日本での在留を望む場合は異議申し立てを行うことができます。法務大臣あるいは地方入国管理局長が、退去強制の事由があるかどうか、在留特別許可を認める事情があるかどうかを判断し、異議が認められず在留特別許可も得られなかった場合は、退去強制令書が発布され、出国まで入管に収容されることになります。

退去強制によって本国に送還された場合、原則5年間は日本に再入国出来ません。

(2023年6月に成立した改正入管法では、自発的に帰国した場合、再入国までの期間が1年に短縮されました)。

○「在留特別許可」

退去強制の対象となっても国内外の情勢、人道的な観点など特別な事情を考慮して、法務大臣の裁決により在留が許可されることがあります。これが「在留特別許可」です。

クマさんのようなケースでも、入管に自分から出頭申告している、日本に生活の基盤がある、日本人の家族と同居しているなどの理由から在留特別許可が与えられている実例があります。

参考リンク

出入国在留管理庁ホームページ 在留特別許可関係 (※NHKサイトを離れます)※別タブで開きます

仮放免について調べるミユキ

○「仮放免」

仮放免とは、入管の収容を一時的に解くものです。主に健康上の理由や、出国準備等の場合に許可されます。入管施設の外での生活が許されますが、在留特別許可とは違い、あくまで一時的に収容を解かれた状態であるため、働くことはできず、行動範囲が制限され健康保険にも加入できないなど多くの制約があります。

○「収容施設」

退去強制の手続き中や退去強制令書が発布された外国人は、基本的に地方入管局の収容場に収容されます。その後、収容期間が長期化する可能性がある場合、茨城県牛久市と長崎県大村市にある入国者収容所に移されます。

牛久入管への道

以上、3話に登場した言葉を紹介しました。

聞き馴染みのない言葉の数々に、ミユキもマヤも翻弄された第3話。

元・入管職員の上原、恵弁護士、そしてクルド人青年のハヤト・・・それぞれとの出会いによって、二人の、そしてクマラの運命も大きく変わっていきます。

「やさしい猫」通信では、これからもドラマに登場する様々なコト・モノを紹介していきます。ドラマと共にどうぞご覧ください。

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取材協力:NHK専門解説委員 二村 伸