田部家の代々の当主は長右衛門を名乗り、この地方の特産物、砂鉄を元にたたら製鉄を行って富を蓄えてきた。田部家の土地は山林がほとんどであったことから、戦後の農地改革を乗り越え、その後も広大な山林を所有してきた。年末年始、田部家では、すす払いや餅つき、年越しなどの伝統行事が集中し、そこには昔ながらの大地主と村人の結びつきが色濃く残る。冬の奥出雲に長く続く山林大地主の家と村人たちの暮らしを見つめた。
日本海に沿って広がる鳥取砂丘は、東西16キロ、南北2キロメートルにおよぶ。中国山地から流れ出して波に打ち寄せられた砂が堆積し、季節や天候、時間により様々に姿を変える生きた砂丘である。ここでは、風紋が風や光によって次々にその模様を変え、時に激しい飛砂が砂丘をおおう。アリジゴクやイソコモリグモが巣を作り、雨が降るとオアシスにアマガエルが現れる。そして、冬になると砂丘に雪が降り、雪の風紋を作り出す。
1976年、テレビの可能性を追求する「実験性」と「スクープ性」を方針に開始された「NHK特集」。13年で1378本が制作された。 選りすぐりの作品が最新のデジタル技術で 鮮やかな映像としてよみがえる。