初回放送日: 2022年6月28日
四国と淡路島の間に広がる鳴門海峡にあらわれる大うず潮。海峡に潜り、時速20キロメートルをこえる潮の流れや水深200メートルをこえる海底などうずを生むメカニズムを探る。一方で、激しい潮流は多様な生き物を育み、豊かな海の幸をもたらしていた。さらに、大うずの中にテレビカメラを入れて撮影する。上から見る美しい姿とは対照的に、水中のうずはすさまじいばかりの動きを見せ、壮大な自然のエネルギーを感じさせる。
初回放送日: 2022年4月5日
戦後を代表する俳優で、数多くの舞台や映画で活躍した宇野重吉は、72歳にして一座を率い全国2万キロをめぐる巡業の旅に出た。それまで芝居が素通りしてきた町や村の人々に舞台を届けるという長年の夢を果たすためだった。しかし、間もなく肺ガンのため入院、手術。左肺の半分を切りとった身体で旅公演に復帰し、舞台の合間に酸素ボンベの力を借りながら熱演した。宇野重吉に密着し、舞台に命を燃やす名老優の気迫を伝える。
アホウドリの繁殖地である鳥島は、東京の南800キロの海上に浮かぶ孤島である。専門家の調査に同行して島へ渡り、2メートルを超える翼を広げて海を飛ぶアホウドリの雄大な姿を紹介する。さらに、貴重なヒナ20羽を発見し子育ての様子を観察する。しかし、鳥島にはかつて一千万羽ものアホウドリがいたという。それが乱獲によって絶滅寸前にまで追い込まれた歴史と、生き残ったアホウドリを保護してきた人々の活動を描く。
初回放送日: 2022年4月26日
石舞台古墳は39個の巨大な石でできており、天井石は77トンもある。こうした巨石をどこから運び、どうやって組み立てたのか。それを探るため、奈良県立橿原考古学研究所が古代工法による実物大の石舞台再現実験を行うことになった。巨石を運ぶために使われていた当時の修羅やロクロという道具を復元し、それを使って実際に巨石を人力で運搬し組み立てようというのである。再現実験を通して、古代の技術の全貌が明らかになる。
1976年、テレビの可能性を追求する「実験性」と「スクープ性」を方針に開始された「NHK特集」。13年で1378本が制作された。 選りすぐりの作品が最新のデジタル技術で 鮮やかな映像としてよみがえる。