1979年
監督:ロバート・ベントン
出演:ダスティン・ホフマン、メリル・ストリープ
広告会社の社員テッド・クレイマー(ホフマン)は働き詰めで家庭のことは疎かだ。ある日、異例の昇進が決まり喜んで家に帰ると、妻ジョアンナ(ストリープ)は別れを切り出し、7歳の息子ビリーを残して家を出ていってしまう。
仕事と家事、子育てを両立させようとするテッドだが、今まで何もやっていなかったのだから上手くいかない。それでも1年以上が経ち何とかこなせるようになったところで、ジョアンナから息子の親権を取り戻す訴えを起こされ、元夫婦は法廷で争うことになる。
描かれるのは、当時起こりつつあった男女の役割の変化だ。ジョアンナは結婚・出産後も働くことを求め、実際にテッドと別れてから高給の職を得る。一方のテッドも結果的にとはいえ、育児をすることで息子との絆を深めることができた。
当時はアメリカでも親権訴訟は母親が有利であったようで、テッドは敗けてしまう。ビリーを引き取りにきたジョアンナは、ある決断をテッドに伝える。本当の当事者は子供であることは今も昔も変わらないだろう。