1992年

監督：クリント・イーストウッド
出演：クリント・イーストウッド、モーガン・フリーマン、ジーン・ハックマン

19世紀末のアメリカ、ウィリアム・マニー（イーストウッド）は、かつて悪名高い殺し屋だったが、今は足を洗っている。彼の元をキッドというカウボーイの若者が訪れる。
ワイオミングのビッグ・ウィンスキーという町でカウボーイの首に賞金を懸けられたのだが、キッドはそのためにマニーを誘いに来たのだ。最初は断ったマニーだが、子どもたちを食べさせるため話を受け、友人のネッド（フリーマン）と3人でワイオミングに向かう。
町では賞金の話を聞いて続々と集まってきたカウボーイに対し、保安官リトル・ビル（ハックマン）が「治安を守るため」として暴力をもって弾圧していた。
3人は賞金首のカウボーイを仕留めることに成功するが、リトル・ビルは彼らを許せない。ネッドが拷問死させられたことを知ったマニーは、リトル・ビルへの復讐を決意する。
暴力の連鎖の中に「正義」は見当たらない。イーストウッドは、自身が拠って立つ西部劇の矛盾――それは「アメリカ」の欺瞞でもある――を露わにしたのだ。