ライター 高田秀樹
2014年
監督:クリント・イーストウッド
出演:ブラッドリー・クーパー、シエナ・ミラー
クリス・カイル(クーパー)は30歳にして海軍へ志願、厳しい訓練をくぐり抜け、特殊部隊ネイビーシールズの一員となる。彼は、2011年の同時多発テロの結果始まったイラク戦争に派遣される。
類まれな狙撃の腕を持つカイルは、華々しい戦果を上げ、いつしか「レジェンド」と呼ばれるようになった。同時に、自身も敵から賞金をかけられる存在となる。爆弾を抱えた母子を狙撃せざるを得ないなど、戦場下での悲惨な出来事は、徐々にカイルの心を蝕んでいく。宿敵であるスナイパー「ムスタファ」を倒し、除隊したカイルだったが、PTSDによって社会に復帰することができなくなっていた。
「米軍史上最多160人を射殺した」男の実話。人が人を殺すことは、心を確実に壊していく。カイルは帰国後、兵士のPTSDのための団体を設立するが、その活動中にセラピーを受けにきた元兵士によって射殺されてしまう。それはこの映画の製作途中のことだった。