『真昼の決闘』(High Noon)

ライター 高田秀樹
2022年4月20日 午後2:10 公開

1952年

監督:フレッド・ジンネマン

バドリーヴィルという町の保安官ウィル・ケインはエイミーとの結婚式を挙げているが、そこへ一通の電報が舞い込む。かつてケインが捕まえ絞殺刑が決まったはずの悪党ミラーが釈放され、昼の汽車で戻ってくるというのだ。
保安官としての任期はすでに終わっており、一度は町を離れようとしたケインだったが、責任感から戻ることを決意。反対する妻エイミーは彼を見捨てて町を出ていくと言い出す。相手は4人。共に戦う仲間を集めようとするが、ミラーを恐れる町の人たちは協力を渋る。
しかたなく一人でミラーたちに立ち向かい、負傷しながらも何とか勝利したケインのまわりに町の人たちが集まるが、彼は保安官バッジを投げ捨て町を後にする。
ケインはいわゆる西部劇の主役のような無敵のヒーローではなく、妻からも町の人からも見捨てられながら孤独な戦いに挑む。その表現には、当時のハリウッドの赤狩りへの批判が含まれると言われるが、それを超えて民衆の弱さへの重要な指摘となっている。