にっぽんカメラアイ

豊橋筆の職人・中西由季さんは１０年前に弟子入り。以来、師匠と２人、６畳の工房で腕を磨き、今冬「ひとり立ち」をすることに。新しい季節、２人の胸に去来するのは…。 愛知県豊橋市は伝統的な製法で作られる豊橋筆の産地。筆職人の中西由季さんは、師匠の川合福男さんに弟子入りして１０年目。６畳ほどの工房で２人が培った関係は、まるで親子。中西さんは２０１９年の年賀状で、師匠から「ひとり立ち」するように促される。２０２０年からは師匠の工房を出て、自分の工房を持つことになる。巣立ちし、筆職人として成長していく姿を撮影した。ふたりの工房は温かい空気で満ち満ちていた。

美しい色彩、計算されたカット、映像の力を追求した５分の短編。岡山・牛窓の町。海沿いの道からひとつ路地裏に入った魚屋さんの魅力あふれる風景とは。（２０１９年放送） 岡山県瀬戸内市にある牛窓町。海岸沿いの道からひとつ路地裏に入ると、小さな鮮魚店に出会う。店主の高祖多賀子さんが５０年以上営んでいる魚屋。活きの良い地の魚が手に入るこの店は、地元の信頼も厚い。お客の体調の心配から相談毎まで地域の人と人との結びつきを感じることが出来る。路地裏の小さな魚屋にカメラを向け、土地・人・魚と店主である高祖多賀子さんが得た「ご縁」を、カメラマンならではの視点で見つめる。