石油ショックと精製装置の不調で、NRCのプロジェクトは失敗。多額の貸し付けを回収できず、常務会で責任を追及された上杉(山﨑努)は、第三抵当権を取れば挽回できると豪語し、ロンドンのNRC債権者会議に飛ぶ。上杉の奮闘むなしく、イギリス銀行団は抵当権設定の拒否を宣告し、ついに江坂産業は崩壊。江坂要造(片岡仁左衛門)から自由になった真紀(夏目雅子)は上杉に、ニューヨークで出直そう、と声をかけるが…。
失意の松山真紀(夏目雅子)に上杉二郎(山﨑努)が優しさを見せ、真紀は挫折から立ち直る。上杉はサッシン(ケン・フランケル)との代理店契約で、契約書を二通作るという窮余の策で4200万ドルの無担保融資を決断。しかし、国営のはずのカナダの精油所は、いつのまにかサッシン個人のものになっていた。融資は不安定化。上杉は精油所のあるカナダのセント・ジョーンズに飛び、コンサートで返り咲いた松山真紀がその後を追う。
江坂アメリカ社長の上杉二郎(山﨑努)のもくろみは、敏腕ブローカーのアルバート・サッシン(ケン・フランケル)と手を握り石油ビジネスを成功させることだった。 しかし、江坂産業社主の江坂要造(片岡仁左衛門)は、側近たちと上杉の追放を狙っていた。サッシン側との交渉で、江坂産業社長・河合(山内明)を説得し、ギリギリの勝負に出る上杉。その頃ピアニストの松山真紀(夏目雅子)は演奏会で酷評され、失意のどん底に…。
ニューヨークにある江坂アメリカの社長・上杉二郎(山﨑努)は日系二世でらつ腕の商社マン。江坂産業の弱点である石油取引で、ビッグビジネスに打って出ようとする。一方、人事を一手に握る社主の江坂要造(片岡仁左衛門)は上杉を嫌っていた。日本有数の美術コレクターで、若き芸術家のパトロンでもある江坂は、新しい愛人でピアニストの松山真紀(夏目雅子)をニューヨークへ留学させ、上杉の様子を探る。一方上杉は…。