酒場詩人の吉田類が全国の低山を訪ね、その魅力を堪能!今回の舞台は青森・津軽の梵珠山。釈迦の墓伝説が残る不思議な山。奇妙な伝説に秘められた意外な歴史とは?
津軽半島の付け根に位置する標高468mの梵珠山。歩きやすく道も整備され、津軽の人々に愛される低山だ。ブナの巨木や樹齢100年に迫るクリの木を愛(め)でながら歩くと、山頂手前で出会うのが「釈迦の墓」。飛鳥時代に三蔵法師の弟子がここに埋めたとされ、今でも地元の人たちが大切に守り続けている。荒唐無稽な話?と思うなかれ。そこには古代の津軽地方の驚きの歴史が秘められていた。