酒場詩人の吉田類が全国の低山を訪ね、その魅力を堪能!今回の舞台は「南総里見八犬伝」の舞台とされる千葉の富山。古の「聖地巡礼」に秘められた意外な史実とは?
江戸時代の伝奇小説「南総里見八犬伝」の舞台として知られる千葉・富山。山中には、物語のきっかけとなる伏姫が隠れた洞窟や伏姫をまつった観音堂、八人の剣士が晩年を過ごしたとされる場所など、物語にまつわる名所の数々が残る。ところが、物語の作者・曲亭馬琴はこの富山はおろか房総半島に足を踏み入れたこともなかったという。いったいなぜ馬琴はこの富山を物語の聖地に選んだのか?そこには意外な史実が隠されていた。