奈緒は三上に対して自分の素性を早川に明かすように言う。三上は早川に告白する。それは自分のせいで早川の将来が断たれたという後悔の思いだった。しかし早川から語られたのは違う真実だった。二人の間の24年に及んだわだかまりが解けていく。そして早川の死期が近いことを知った奈緒は「自分が面倒を見る」と提案をする。それは奈緒にとっても母の死以来踏み出せなかった新たな一歩だった。
川岸奈緒は夫に裏切られ東京から故郷・京都の伊根町に出戻ってきたシングルマザー。母の死を機に「死」に恐れを抱き看護師になる夢を諦めていた奈緒は近所の老人の通夜の席で三上高志に出会う。およそ医者らしくなくよそ者の三上だったが地元の年寄りから慕われていた。ある日奈緒は近くに住む老婦人・早川順子が倒れていたのを助ける。早川の日記を読んだ奈緒は元看護師の早川と三上の間に深い因縁があるのに気づく。
川岸奈緒は夫に裏切られ東京から故郷・伊根町に出戻ってきたシングルマザー。母の死を機に「死」に恐れを抱き看護師になる夢をあきらめていた奈緒は近所の老人の通夜の席で三上高志に出会う。およそ医者らしくなくよそ者の三上だったが地元の年寄りから慕われていた。ある日奈緒は近くに住む元看護師の老婦人・早川順子と三上の間に過去の不幸な事件がもとで深い溝があるのを知る。早川の死期が近いと知った奈緒はある提案をする。