陸橋の“謎の男”を追え!

NHK
2022年9月7日 午後4:39 公開

今回は、視聴者の方から調査を依頼された「謎の男の正体」についてバリサーチしました。

依頼者:河原修さん

○依頼内容「九州自動車道に架かる陸橋で、ほぼ毎日、バインダー片手に何かを調べている人がいます。いったい何を調べているのか、気になってしかたがありません。ぜひ取材してください!」

取材班は、当初「交通量の調査員かな?」などと想像していましたが…その正体は予想外のものでした。

【謎① 悪天候でも陸橋に立ち続ける】

今回、調査を依頼してくれた河原修さんは、“謎の男”を通勤途中に見かけるといいます。

依頼者 河原修さん「炎天下でもいるし、雪降っててもいるし、雨降ってても傘差して立ってたりとか、天候におかまいなしで、頻繁にずっと立ってる感じだったんで、これすごい調査してるんじゃないかと思って。」

筑紫野ICの近くにあるという、その陸橋まで、河原さんに案内してもらいました。

すると…じっと高速道路を見つめる、ひとりの男性を発見!

ディレクター「ワイシャツを着ていましたけど、仕事で何か調べているんですかね?」

依頼者 河原修さん「そうだと思います。私が最初に気がついたのは2020年で『(新型コロナで)県境を越えての移動は自粛して下さい』っていうのがあったので、厚生労働省の方が、県外ナンバーの車の台数をチェックしているとか…警察関係だとすると違反車両を探しているとか…?」

【謎② 神出鬼没?】

“謎の男”が何者なのか、2年間も気になり続けてきた河原さん。

予想は当たっているのでしょうか?

河原さんは、これから仕事のため、取材班だけで調査することになりました。

陸橋に戻って、直撃インタビューを試みたのですが…

さっきまでいたはずの男は、こつぜんと姿を消していました。

【謎③ 住民も行政も知らない】

陸橋の近くで聞き込みをしてみたのですが…

周辺の住民

ディレクター「全然心あたりないですか?」

周辺の住民「全然、全然。そんなあんまり人が通らない所に立ってる人がいたりとかしたら、『えー怖い』とか思いますよね。」

この陸橋は、周辺の住民もあまり通らないため、なかなか目撃情報を得られず。

陸橋を管理する筑紫野市に問い合わせました。

筑紫野市役所「全く聞いたことがないですね。市のほうで何かの調査をしているということはないですね」

警察など方々に問い合わせても、手がかりはつかめず。

夜になっても、“謎の男”は現われませんでした。

【“謎の男”の正体とは!?】

翌日も朝6時から張り込み開始。

すると、1台の車が陸橋のそばに停車しました。

ディレクター「あ!あの人じゃないですか?きのう陸橋にいたの」

住民も行政も知らない神出鬼没の“謎の男”。

その正体を知るため、何をやっているのか直撃すると…!?

“謎の男”はこう語りました!

「私、西鉄高速バスの安全管理をしている者で、高速バスの安全な走行ができているか、チェックしております。」

西鉄で高速バスの安全管理を任されている、木戸智和さん。

高速バスがたくさん通る朝7時台に、同僚5人と日替わりで安全走行のチェックをしています。

この取り組みは、8年前から行われているそうです。

「おはようございます4854号 本日も安全運行お願いいたしますね」

適正な車間距離や運転姿勢をとっているかなどをチェックし、無線でドライバーに声掛けします。

【雨の日も風の日も立ち続けるワケ】

大惨事につながりかねない高速道路での事故。

特に、筑紫野IC~太宰府IC間は、九州屈指の交通量のため、重点的にチェックしているといいます。

雨の日も風の日も続けている、この取り組み。

木戸さんにとって一番つらいのが…

西日本鉄道 福岡高速自動車営業所 木戸智和さん「冬は本当に(寒さで)動けなくなります。冬は大っ嫌いですね。手袋も2重にして、2足3足靴下をはいて、最終的には長靴をはくみたいな感じですね。完全防備でも寒さには負けます。」

車間距離など走行状態のチェックは、ドライブレコーダーでも行っています。

それでもここに立つのは、安全管理者としての思いをドライバーに伝えるためだといいます。

西日本鉄道 福岡高速自動車営業所 木戸智和さん「乗務員さんのほうが、自分らがやってること以上に大変な仕事をされてますので、我々も汗水流して、ここに立っていることを見ていただければ、『ああ、いかんいかん』という心のブレーキを踏んでいただければ、そういった役に立ちたいと思っています。」

最後に、取材結果を心待ちにする河原さんに報告しました。

依頼者 河原修さん「雨の日も雪の日も炎天下でも、見守ってらっしゃる方がいて、そういったいろんな方のおかげで、安全な走行ができているっていうのは、すばらしいことだと思いますので、本当に感動しました。ありがとうございます。」

ディレクター「何者か、ずっといぶかしんでおられましたけど、すっきりされましたか?」

河原さん「いや~もう今夜、爆睡できますね(笑)」


今回のバリサーチでは、河原さんが、すてきな投稿を送ってくださったおかげで、市民の安全を守る大切な取り組みについて知ることができました。

河原さん、突然の取材に快くこたえてくださった木戸さん、本当にありがとうございました!

番組では、引き続き、福岡で気になる身近な疑問やエピソードを募集しています。

たくさんの投稿、お待ちしています!

ディレクター 高橋一暢