さよなら「かしいかえん」 閉園に密着 2022年1月11日

NHK
2022年4月4日 午前11:03 公開

新年最初のバリサーチは、去年12月30日に閉園した福岡市東区の遊園地、『かしいかえん』、その最後の数日間に密着しました。

かしいかえんは、施設の老朽化や新型コロナの影響による入場者の減少によって、惜しまれながら、65年の歴史に幕を下ろしました。

バリサーチには、視聴者からもメッセージが。

「まさか閉園になるとは思ってもいませんでした。これも時代の流れなのでしょうね。ありがとう かしいかえん」(めぐみさん)
「かしいかえんの思い出は、毎年9月23日になると入園料が無料になることです。観覧車だけが生きがいでした」(坂井さん)  

福岡でどれだけ愛されてきた場所だったのか?

年の瀬の『かしいかえん・シルバニアガーデン』に行くと・・最後の思い出をつくろうと、たくさんの人が訪れていました。
園内には、この時のために手塩にかけて育てられた花々。みんな、自然と笑顔がこぼれます。  

さっそく、小学生男子4人組にインタビューすると・・。

「きょうはどうして来たんですか?」。
「全部!いろんなものに乗って!最後だから!最後の思い出を作る!思いっきり楽し
く!」、と元気いっぱい、口々に教えてくれます。  

引率のお母さんは・・。

「ジェットコースターデビューも遊園地デビューもここだったので、最後乗りたかったかなと思って。ちょうどいいサイズの遊園地がなくなるのはすごい残念ですね」。

また、コーヒーカップを和気あいあいと楽しむ女性たちは・・。

聞くと、中学校の同級生なんだそう。

「(ここは)デートの場所でもありますし、あと近藤真彦さんの握手会とかに来たりとかですね。やっぱりいちばん人気がある時だったのですごく並びました、2回並びました」。

ここで過ごした青春の日々は、今も色あせません。

ゴーカートに乗る、ペアルックのおふたりは。

「彼女は初めてだけど、僕は小さい頃に来ていて。すごく大きく感じていた遊具、いま大きくなってみると、こんな小ちゃかったけ!?と思ったりしますね」。

さらに、かしいかえんのどんなところが魅力か質問したところ・・・?

「笑顔がいちばん好きなんで、彼女の笑顔が誰よりもいちばんかわいいと思います、恥ずかしいな」。
「(ディレクター)遊園地の魅力を聞いたつもりなんですけど……」。  

このやりとりには、彼女も大笑い!彼女とふたり、これからもお幸せに!

園内には、モルモットやヤギなど、動物たちとふれあえるコーナーも。

ここで6年間、飼育員を務めてきた松園かなえさん。担当になった当初は、たくさんの動物を前に、戸惑いもあったといいます。

「え!?大丈夫かしらって思ったんですけど、これが私の天職だったんだって初めてもう気づかされましたね。それは本当に人生最大の喜びというか」。

去年3月、閉園することを知り、真っ先に心配したのが、動物たちの行く先でした。

「(動物たちも)私と同じもう60歳過ぎてるんですね。愛を、愛の手を差し伸べてくれたのが、だざいふ遊園地の。また前に進めるようにこの子たち励ましながら生きていこうかなと思います」。

松園さんも、動物たちと一緒にだざいふ遊園地でこれからも働くそうです。

そして、最終日の12月30日。入り口には、朝から長~い行列が。

その中に、何やら不思議な装置を持った少年を発見。
聞くと、スマホにマイクと照明、三脚を自分で取り付けた、自慢のカメラなんですって。  

 「閉まった時に撮っとかないと、だんだんと年になってから忘れたりするからそれで」。

これまでも、天神イムズの閉館など、変わり続ける福岡の町を撮影してきたんだそう。

「なくなっていくものに長い間ありがとうって感じです」。

野外ステージの前では、かっこいいかぶり物を持った親子がいました。
小学2年生の息子さんは、ここでヒーローショーに出会い、成長できたといいます。  

(お母さん)「今まではちょっと隠れたりとかしたところもあってなかなか物怖じしてなかなか自分から行動できなかったりしたところもあったんですけど、ここでできたお友達もすごくいて。目標ができた夢ができたということも含めてすごく前向きな性格になったのかなって」。

自作の衣装で、ポーズを決めてくれました。将来の夢はアクション俳優。決まってるよ!

午後5時半すぎ、閉園の時間。

多くの拍手とともに、65年分の感謝が告げられました。

最後の記念撮影をする人々の中に、朝出会ったカメラの少年が。
見せてくれたのは、かしいかえんのシンボルである、観覧車。  

「ゆっくりはあんまり見られなかったけど、記録に残しているから満足です」と・・。

かしいかえん。福岡の人々にとって、忘れられない場所になりました。

最終日の入場者はおよそ9000人と去年最多。跡地の活用方法は未定ですが、ほかのレジャー施設へと思いを引き継ぎたいとのことです。

さらに、「かしいかえん」の歴史や閉園の裏舞台について、14日(金)夜7時半放送の「#てれふく ~ありがとう、さようなら、かしいかえん~」でたっぷりお伝えします!

#てれふく「ありがとう、さようなら、かしいかえん」