© 満田拓也・小学館/NHK・NEP・ShoPro
風林中野球部は辻堂中に屈辱的な敗戦を喫した。男子との差を突きつけられ、吹っ切れたような弥生や太鳳。リベンジを誓い、より一層練習に打ち込もうとする仁科やアニータ。ピッチャーとしての自信を打ち砕かれた睦子。そして、再会した光にやりこめられ、情熱を失った様子の大吾。そんな仲間たちを見つめるしかない関鳥や千代に、やっぱりマイペースの千里…。すっかりバラバラになった風林ナインを再びつなぎとめるものとは…?
練習試合に臨み、辻堂中を大量リードしていた風林中だったが、本来の主力である辻堂A組メンバーが登場したことで、一気にリードを詰められてしまう。さらに辻堂のキャッチャーとして、大吾や睦子の小学校時代のチームメイトだった坂口光(佐藤光)が姿をあらわし、大吾たちは驚きを隠せない。元メジャーリーガーである父親の寿也と同じキャッチャーをつとめるという光。はたしてその実力はどれほどのものなのか…?
アニータのホームランや、この日がデビューの千代にもヒットが生まれ、強豪の辻堂中を一気に引き離した風林中。しかし、辻堂の二番手に登板した1年生投手・マリオの豪速球と大きく変化する「マリオボール」に追撃を封じられる。先発の睦子は、このままリードを守ってコールド勝ちに持ち込むことを狙うが、3回裏、辻堂中はマリオのツーベースをきっかけに攻勢に出る。さらにレフトを守る千代の前にも打球が飛んできて…!?
強豪・辻堂(つじどう)学園中学校との待望の練習試合が実現した風林中は、入院した千葉に代わり、マネージャー志望の千代をスタメンに組み込み、なんとか試合開始を迎える。ところが、女子が7人ということで、初回から10点ものハンデが与えられ、大吾も悔しさを隠せない。そんな辻堂中を見返すべく、初回から弥生や太鳳が好守を連発、そして、打席に立った大吾やアニータも相手先発・岡をとらえて打ち崩してゆく。
ふたたび部員不足に見舞われた風林中。大吾は野球経験のある千里の姉・千代に声をかけたものの、あっさりと断られてしまう。推薦入学組のショート・千葉が加わったことで、かろうじて9人目の部員を確保することができたが、アニータや千里は、千代の加入をあきらめてはいなかった。そんなある日、仁科の下駄箱にアニータから意味ありげな手紙が届く。期待しながら(?)放課後の中庭に向かった仁科だったが…。
季節は秋を迎えた。夏の大会を終えた風林中野球部は、最上級生だった丹波が引退し、新たなチーム作りを迫られる。とはいえ、残る部員はわずか8人だけ。そのため、週末の練習試合には引退した丹波に助っ人を頼み、どうにかこうにか9人での活動を続けていた。部員不足を解消しようと、在校生から野球部の新しい部員を募ることを考える大吾たち。そうしたなか、1年生の千里には新しいメンバー勧誘のアテがあるという…!?
風林中の起死回生の逆転劇、そして、ヒジの故障を乗り越えて力投する弥生に襲いかかる大尾中の強力打線!大吾率いる風林中と大尾中との決勝戦は劇的な幕切れを迎える―。そんな激闘を終え、自宅に戻った大吾は気力と体力を使い果たし、消耗しきっていた。精魂尽き果てた様子の大吾だったが、机の上に一枚の紙を見つけ、目の色を変える。それは、大尾中との死闘をスタンドから見届けた父・吾郎からの書き置きだった。
千里のあとを受けて緊急登板した弥生が大尾打線を抑え込むものの、風林中の反撃も封じられ、地区大会決勝は大尾中3点リードのまま最終回に突入する。絶体絶命の7回表、風林中はツーアウトながら、一・三塁の最後のチャンス!トップバッターの千里は粘り強くフォアボールを選び、二死満塁と大尾中の道塁にプレッシャーを与える。そして、前の打席でショートゴロに封じられた2番の太鳳へと打順がまわる。
ノーヒットに抑えられていた風林中は、5回表に大尾中の二番手ピッチャー・出光を攻め、千里のタイムリーなどで2点を返す。だが、大尾中はリリーフに眉村道塁を投入、太鳳をショートゴロに打ち取って逃げ切りを図る。4回から登板し、意外な(?)好投をみせた千里だったが、2イニング目に突入した5回裏に早くもスタミナ不足から握力を失ってしまう。連投制限で睦子も登板できないなか、マウンドに立てるのはいったい…?
眉村道塁ら強力メンバーを擁する大尾中との決勝戦。風林中先発の仁科は序盤から力投を続けるものの、スタミナ切れと守備の乱れで3回裏に5点を失ってしまう。仁科の続投をあきらめ、4回から急きょ風林マウンドを引き継いだのは、センターの千里。横浜リトル時代に投手経験のある千里だが、中学では初めての実戦登板となる。父・藤井もスタンドから興奮して見守るなか、マイペースの千里はどんな投球を見せるのか…!?