こころの時代〜宗教・人生〜
その言葉が道をひらく
2022年8月26日(金) 更新
- 仏教の原点、ブッダの瞑想「心身の観察」を体験する。(画面向かって右から)仏教学者 蓑輪顕量さん、聞き手 為末大さん、進行 中條誠子アナウンサー。
- 瞑想中、意に反して生じる様々な思いが、心身を観察することを妨げる。
- 6世紀の中国で成立した『摩訶止観』。天台宗の開祖、智顗の言葉をまとめたもので、瞑想の負の側面が記されている。
- 瞑想を通じて仏教とは何かを6回にわたり解き明かしてくれた蓑輪顕量さん。東京大学大学院教授であり、寺に生まれ育った僧侶でもある。
瞑想(めいそう)でたどる仏教〜心と身体を観察する (6)「心を師とすることなかれ」
初回放送日: 2021年9月19日
仏教の原点となった「心身を観察する」瞑想は、心を静める一方で「病」ともいえる負の側面も持っていた。瞑想中に煩悩や辛い記憶に悩まされたときの対処法を仏典からみる。 「心の師となるも、心を師とすることなかれ」仏教は、人は自分の心が起こした働きにそれと知らず支配されてしまうことを説いてきた。苦しみから逃れる道としてブッダが見いだした瞑想でも、普段と違う状況が予期せぬ煩悩や幻覚などを引き起こし、悩みが深まることがあるという。シリーズ最終回では、現代を生きる私たちが負の側面も持つ瞑想とどうつきあうのか、仏教学者・蓑輪顕量さん、スポーツ指導者・為末大さんと考える。