宝鏡寺の住職・早川篤雄さんは、去年3月、寺の境内に「伝言館」と名付けた資料館を作った。福島第一原発事故の前から長年、危険性を指摘してきた早川住職の「伝言」とは?
福島県浜通りにある寺の一角に、福島第一原発事故の惨禍と教訓を伝える資料館「伝言館」がオープンした。住職の早川篤雄さん(82)は、戦後の浜通りで、原発の誘致・建設、変わる地域を見つめてきた。地域で福祉施設を運営するなど「自他がともに幸せになる道」を探ってきた。その一方で、長年、原子力発電所の危険性を指摘し、少数者としての道も歩んできた。原発事故で奪われたもの、そして、次の世代への「伝言」をうかがう。