【全国大会に挑む2人の卓球キッズ】
伊万里市の卓球クラブです。小学2年生から高校3年生の7人が所属。
練習に励んでいます。
そのなかで機敏な動きをみせるのが小学3年生の福田陽菜さん。
そして黙々と練習に取り組むのは、5年生の光武万里君です。
2人は去年11月、県大会で優勝。
来月、佐賀県選抜チームの一員として全国大会に挑みます。
(万里君)
「ずっと負けてた人に今回初めて勝てたのでうれしかったです」。
(記者)
「危ない試合はなかった?」
(陽菜さん)
「なかったです」。
【最強の仲間は幼なじみ】
2人が卓球を始めたのはまだ幼かったころ。陽菜さんが3歳、万里君が5歳のときです。
小学生や中学生が練習する隅で、2人でボールを打ち合ってきました。
仲の良さは今も変わりません。
練習用のかばんには、おそろいのキーホルダーがついています。
(陽菜さんと万里くん)
「ライバルって思いたくない」。
「すごい仲間、天才な仲間、最強の仲間」。
【持ち味違う2人】
そんな仲よしの2人ですが、それぞれ持ち味は違います。
陽菜さんの武器はボールタッチの繊細さ。
ラケットでボールを触る際の角度や力加減がピカイチ。
巧みなラケットさばきは打球のコントロールに生きています。
ボールにわずかにかけた回転が、台の上を転がるようにバウンドする「横入れ」と呼ばれる妙技も体得しています。
監督も含めてチームでできるのは陽菜さんだけです。
高校の卓球部の練習にも参加しており、年上の選手が相手でもものともしません。
一方の万里君。回転数が多く、返球しづらいサーブが得意です。
どれくらい回転しているのか。万里君に見せてもらいました。
わかりやすくするために線を書いたボールが激しく回転。
陽菜さんのサーブと比べると、万里君のほうが、より回転していることがわかります。
万里君は今月、日本代表を選ぶための全国大会にも出場。
代表の座は逃しましたが、得意のサーブが決まる場面もありました。
教えているのは陽菜さんの母親で、チームの監督を務める福田美香さん。
幼いころから2人を厳しく指導してきました。
(福田美香さん)
「今はちょっと多少ライバルになってきて、
お互いに刺激をしあうような仲になってきたのかなと思います。
九州、全国ですね、ランク入りできるようにしっかり頑張ってもらいたいです」。
【佐賀県代表として全国へ】
2人は3月、鹿児島で行われる「全国ホープス選抜卓球大会」に佐賀県代表として挑みます。
(万里君)
「(目標は)団体のチームで1勝することです。
リーグの団体戦の要なので頑張りたい」。
(陽菜さん)
「全試合勝ちます。
全国大会で佐賀県のチームは強いなって思われたいです」。
支え合う仲間でもあり、意識しあうライバルでもある2人。
これからも一緒に高みを目指します。