全国に挑む卓球キッズ 幼なじみで高みを目指せ!(2023年2月8日放送)

記者 藤本拓希
2023年2月13日 午後9:48 公開

【全国大会に挑む2人の卓球キッズ】

伊万里市の卓球クラブです。小学2年生から高校3年生の7人が所属。

練習に励んでいます。

そのなかで機敏な動きをみせるのが小学3年生の福田陽菜さん。

そして黙々と練習に取り組むのは、5年生の光武万里君です。

2人は去年11月、県大会で優勝。

来月、佐賀県選抜チームの一員として全国大会に挑みます。

(万里君)

「ずっと負けてた人に今回初めて勝てたのでうれしかったです」。

(記者)

「危ない試合はなかった?」

(陽菜さん)

「なかったです」。

【最強の仲間は幼なじみ】

2人が卓球を始めたのはまだ幼かったころ。陽菜さんが3歳、万里君が5歳のときです。

体育館の隅で練習する幼いころの万里君(左)と陽菜さん(右奥)。

小学生や中学生が練習する隅で、2人でボールを打ち合ってきました。

仲の良さは今も変わりません。

練習用のかばんには、おそろいのキーホルダーがついています。

(陽菜さんと万里くん)

「ライバルって思いたくない」。

「すごい仲間、天才な仲間、最強の仲間」。

【持ち味違う2人】

そんな仲よしの2人ですが、それぞれ持ち味は違います。

陽菜さんの武器はボールタッチの繊細さ。

ラケットでボールを触る際の角度や力加減がピカイチ。

巧みなラケットさばきは打球のコントロールに生きています。

鋭い打球を紙コップに命中させる陽菜さん。

ボールにわずかにかけた回転が、台の上を転がるようにバウンドする「横入れ」と呼ばれる妙技も体得しています。

監督も含めてチームでできるのは陽菜さんだけです。

高校の卓球部の練習にも参加しており、年上の選手が相手でもものともしません。

一方の万里君。回転数が多く、返球しづらいサーブが得意です。

どれくらい回転しているのか。万里君に見せてもらいました。

わかりやすくするために線を書いたボールが激しく回転。

陽菜さんのサーブと比べると、万里君のほうが、より回転していることがわかります。

2人の回転サーブをスローで撮影し、比較した様子。

万里君は今月、日本代表を選ぶための全国大会にも出場。

代表の座は逃しましたが、得意のサーブが決まる場面もありました。

教えているのは陽菜さんの母親で、チームの監督を務める福田美香さん。

幼いころから2人を厳しく指導してきました。

(福田美香さん)

「今はちょっと多少ライバルになってきて、

 お互いに刺激をしあうような仲になってきたのかなと思います。

 九州、全国ですね、ランク入りできるようにしっかり頑張ってもらいたいです」。

【佐賀県代表として全国へ】

2人は3月、鹿児島で行われる「全国ホープス選抜卓球大会」に佐賀県代表として挑みます。

(万里君)

「(目標は)団体のチームで1勝することです。

 リーグの団体戦の要なので頑張りたい」。

(陽菜さん)

「全試合勝ちます。

 全国大会で佐賀県のチームは強いなって思われたいです」。

支え合う仲間でもあり、意識しあうライバルでもある2人。

これからも一緒に高みを目指します。