うまいッ!
「“つらさげ”で甘さ倍増 さつまいも〜鹿児島 垂水市〜」
初回放送日: 2022年12月5日
世は空前のさつまいもブーム。焼きいものほか、彩りゆたかなスイーツも大人気。優しい甘さが多くの人を魅了しています。産地を訪ね、いもの甘さを増す伝統の技を発見! 鹿児島県垂水市の大野地区では、収穫したさつまいもを熟成させる「つらさげ」という方法が受け継がれています。地区の標高は550m。軒下につるして冬の寒風に1か月ほどさらすと、じっくりと熟成が進み、奥深い甘みが醸し出されるのです。その糖度は、なんと40度に達することも。地域の風土に根差したさつまいもづくりと食文化をお伝えします。
出演者
食材ハンター トラウデン都仁
食材ハンターデビュー!どころか、実は人生初のロケ!!とても緊張しましたが、地域の皆さんの温かさ、そして何より「つらさげ芋」の甘さに感動!大変な作業のあとに頂く焼きいも、しみました。
地元応援団 都倉悠太 (NHK鹿児島放送局アナウンサー)
「空腹をすべてつらさげ芋で満たせればこんなに幸せなことはない…」ロケの途中からそう考えてしまうほどとりこになりました。ただでさえおいしいさつまいもが、昔ながらの技でさらに濃厚で味わいのある甘さに!ぜひ皆さんも!
さつまいも生産者 園屋祥大
垂水市大野地区。「うのばい」の名で親しまれながらも過疎が進むこの地域で、伝統の「つらさげ芋」を守るため、さつまいもを栽培して10年。つらさげと和太鼓で鍛え上げられた力自慢!
「うまいッ!」の秘密&「ごちそうレシピ」
「うまいッ!」の秘密
さつまいものふるさと・鹿児島県のシンボルといえば桜島。その降灰によって、大野地区にはさらさらの火山灰土壌が広がっています。水はけのいい土を好むさつまいもは、鹿児島の風土にあった作物なんです。
収穫するとき切り離さずに残しておいたつるを束ねてつり下げ、1か月間、冷たい空気にさらします。こうすることで、さつまいもに含まれるデンプンが糖に変化し、さらに水分が蒸発するので、ぎゅっと甘みが凝縮するんです。これが、この地域に古くから伝わる製法「つらさげ」です。
「さつまいもを使った料理レシピ」について
「がね」 ※かに(鹿児島弁:がね)の姿に見えることから名付けられた、さつまいものかき揚げ。 <材料>およそ25個分 ・さつまいも(中):3本 ・にんじん:1本 ・しょうが(中):1個 ・小ねぎ:1束 ・たまねぎ:1.5個" ・塩:20g ・卵:2個 ・ざらめ:125g ・小麦粉:325g ・もち粉:50g ・揚げ油:適量 <作り方> 1)さつまいもを細切りにし、水に5分さらしてあく抜きをする。 2)にんじん・たまねぎは細切り、小ねぎを2cmほどのざく切り、しょうがをみじん切りにする。 3)ボウルにすべての野菜を入れ、塩・卵・ざらめの順で加え、それぞれ全体になじませる。 4)小麦粉・もち粉を加え、少しずつ水を足しながら、粉っぽさがなくなるまで混ぜ合わせる。 5)おたまですくいながら平たく成形し、油の中へ。途中ひっくり返し、両面きつね色になればできあがり。
「うのばい団子汁」 ※だんごにさつまいもを練り込むのがこの地域ならでは。ほっと温まる一品。 <材料>4人分 ・ふかしたさつまいも:150g ・かたくり粉 :30g ・塩 :少々 ・水 :1ℓ ・しょうゆ :30㎖ ・三温糖 :10g ・だしのもと :1本 ・じゃがいも:1個 ・にんじん:1/2本 ・しいたけ:2個 ・白菜:2枚 ・小ねぎ:トッピング <作り方> 1)ふかしたさつまいもを熱いうちに潰し、塩を加え、冷ましておく。 2)鍋に水・だしのもとを加え火にかける。 3)野菜を食べやすい大きさに切り、白菜以外を鍋に入れる。 4)冷めた1)にかたくり粉を加え、ひとかたまりになるまでこねたら、一口大にちぎりながら鍋へ。 5)だんごが浮いてきたら、しょうゆ・三温糖で味付け、白菜を加えさっと火を通したらできあがり。