うまいッ!
「伝統はスゴイ!米酢の世界〜京都・宮津市〜」
初回放送日: 2022年6月6日
濃厚な米のうまみ!まろやかな酸味!伝統の米酢▽小骨もやわらか!「いわしのお酢煮」さっぱり!「牛肉とキャベツのビネガー炒め」お酢マジックでスゴイ活用術を伝授! 伝統的な方法で醸造された京都の米酢は、まろやかな酸味、濃厚な米のうまみと甘みが特徴です。當間ローズさんが、原料の米へのこだわり、まろやかな酸味と米のうまみを引き出す醸造法など「伝統はスゴイ!」を発見!そして、「野菜の変色を防ぐ」「焼き魚が網につかない」「天ぷらをカラッと揚げる」などお酢マジックを伝授!さらに、「いわしのお酢煮」「牛肉とキャベツのビネガー炒め」など、お酢の活用術をお伝えします!
出演者
食材ハンター 當間ローズ (歌手・モデル)
アロマのような芳じゅんな香りの米酢は、口に入れた瞬間に甘みとうまみが広がって、こんなにおいしいお酢を飲んだのは初めてでした。どんなに手間がかかっても妥協しないつくり方にも感動です。日本の伝統はスゴイ!
地元応援団 竜田理史 (NHK京都放送局アナウンサー)
京都に暮らして1年あまり。初めて味わう「米酢」の濃厚なうまみとまろやかな酸味に驚きました。ロケでは「魚の臭みをとる」「油っこい料理をさっぱりさせる」米酢の活用術を教わり、ふだん料理をしない私も目からウロコ!
生産者 飯尾彰浩 (米酢蔵元五代目)
120年以上、代々受け継がれてきた伝統の米酢づくりを守る5代目。無農薬で栽培する米作り。米のうまみを引き出す17%だけ削る自家精米。酒蔵と同じ製法でつくる日本酒づくり。酢酸菌の働きだけでじっくり醸造する米酢づくりなど、米作りから2年かけて伝統の米酢づくりを受け付いています。また、米酢のすばらしさを世界中の人に知ってもらいたいと「手巻キング」を名乗り、おいしい手巻きずしの作り方を全国の人に教える活動もしています。
お酢料理名人 飯尾綾子 (米酢蔵元五代目の妻)
五代目の妻で、旅行先などにも米酢を持参するほどのお酢好き。さまざまな料理にお酢をかけて、日々、活用術も試行錯誤しています。今回は「いわしのお酢煮」、「牛肉とキャベツのビネガー炒め」を教えていただきました。
「うまいッ!の秘密」&「ごちそうレシピ」
「うまいッ!」の秘密
アルコールを発酵させてできる「酢」。米のうまみが濃厚な米酢をつくる「伝統はスゴイ!」が原料の米で作る日本酒。飯尾さんの蔵では、醸造用アルコールを使用せず、米から酒蔵と同じ製法で日本酒づくりから行っています。さらに、うまみ成分アミノ酸の元となるたんぱく質が多くなるよう、米の精米歩合にこだわり、米の表面を17%だけ削っています。原料の米も地元の農家に無農薬で米酢専用の米を作ってもらい、いまは自分たちでも1割ほど米作りを行っている徹底ぶりです。
日本酒を米酢にするために欠かせない「酢酸菌」。飯尾さんの蔵のもうひとつの「伝統はスゴイ!」が、酢酸菌の生かし方。まずは、発酵が進んだ別のタンクから表面の酢酸菌膜を移すのですが、酢酸菌の活動は、気温や酸素、発酵の進み具合などで日々、変化します。そこで、いくつもあるタンクを一つ一つ、酢酸菌膜のハリや色などを見て、いちばん元気なものを見極め、移し替えます。その後は、100日ほどかき混ぜず、静かに酢酸菌の働きだけで発酵させます。 酢酸菌が活発に働くには十分な酸素と表面の温度が40℃前後であることが重要です。そこで、飯尾さんたちは、ふたの隙間に挟む「かまぼこ板」の枚数を冬なら1~2枚、真夏なら6~7枚にして、酸素の量と温度を調整し、酢酸菌が働きやすい環境を作っているのです。
「いわしのお酢煮」&「牛肉とキャベツのビネガー炒め」
【いわしのお酢煮】 ※小骨もやわらか、カルシウムもたっぷりとれる! <材料(4人分)> ・いわし:4匹 ・処理用酢水:(水:1リットル、酢:大さじ1) ・日本酒:大さじ2 ・酢:大さじ2+大さじ2 ・水:100mlほど(ひたひた) ・しょうが(千切り):2片分 ・しょうゆ:大さじ2と1/2 ・みりん:大さじ2と1/2 <作り方> 1)頭と内臓を取ったいわしを酢水で洗い、 料理用ペーパーで水気を拭き取る。 2)鍋に洗ったいわしと千切りにしたしょうが、 酒、酢(大さじ2)、水を入れて、 落としぶたをして煮る。 3)水分が半分になったら、しょうゆ、みりん、 酢(大さじ3)を入れて、さらに、煮詰める。 4)水けがなくなったら、できあがり!
【牛肉とキャベツのビネガー炒め】 ※油がサッパリ!キャベツの甘みも引き立つ! <材料(2人分)> ・牛こま切れ肉:250g 【合わせ調味料】 ・酢:大さじ2 ・しょうゆ:大さじ1 ・オイスターソース:大さじ1 ・ごま油:大さじ1 ・黒こしょう:大さじ1 ・水溶きかたくり粉:大さじ1 ・キャベツ:1/2個 ・サラダ油:大さじ1 ・酢:大さじ1 ・キャベツ蒸し用の日本酒:大さじ1 ・炒め用の油:大さじ1 ・仕上げの酢:大さじ1 <作り方> 1)牛肉を合わせ調味料に5分ほど漬け込む。 2)フライパンに油をひき、キャベツ、日本酒、 酢を入れて、蒸し焼きにする。 3)水分が抜けて半分ほどに量が減ったら、 一度ボウルに移す。 4)次に牛肉を炒めて色が変わってきたら、 3)に入れて、仕上げ用の酢を入れて、 混ぜ合わせれば、できあがり!